機動戦士ガンダム
2083話
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、セイラの中では既にシャア=キャスバルという説は間違いないと思っているらしい。
「で、国か?」
「ええ。キャスバル兄さんが小惑星を地球に落とすような真似をするのであれば、当然そこには何らかの組織力が必要になる筈。でも、前もって私が国を作っていれば、そのような事は出来ない……とは思えないけど、アクセルの記憶にあったように容易に出来るとは思えないわ」
ニュクスに喰われた俺の記憶で、シャアが具体的にどのような国や組織を作って小惑星を地球に落としたのか。
それは俺にも今はもう分からないが、それでも国や組織を作るのには当然のように労力が必要となると思うんだが……セイラにしてみれば、その難易度をもっと上げる為に自分が先に国を作るしかないと、そう思ったのか。
ぶっちゃけ、本当に小惑星落としを防ぎたいのであれば、それこそシャアを殺してしまうのが一番手っ取り早いと思うのだが……セイラに実の兄を殺すような真似が出来るとは思えない。
ましてや、俺の記憶ではそうなっているかもしれないが、今のこの世界でシャアはまだ1軍人でしかなく、何かをやった訳でもないのだから。
シャアが小惑星を地球に今落とそうとしているのであれば、殺すという選択肢を選んでもおかしくはないが、それは無理な話だろう。
「シャアを捕らえるというのは?」
「無理よ。これからずっと兄さんを捕らえておくなんて……現実的ではないわ」
そうか? 俺の能力を使えば、その辺はどうにかなるだろうし、それこそアズラエルやパトリックのようにホワイトスターの中に捕らえておくという方法もある。
……ちなみに、最近ではあの2人、お互いに顔を見て会話を出来るようにしているらしい。
お互いにお互いしか話す相手がいないので、半ば言い争いしかしていないが、それでも話はしているとかなんとか。
ここまで来るのに、一体何年掛かったのやら。
ともあれ、それは一旦置いておくとして。
俺が捕らえたり、場合によっては鵬法璽を使う……そういう最終手段もある。
あるのだが、優れたニュータイプとしての能力を持っている相手に、鵬法璽とかが効果あるのかどうかが分からない。
俺の持つ念動力の下位互換的な能力だけに、下手をすれば鵬法璽が壊れたりといった可能性も否定は出来ない。
何より俺をこの世界に導いた念動力が、それは止めた方がいいと主張している。
勿論命の危機が迫った時のような激しい主張ではなく、この世界に来るようにと主張した時よりも大人しいのだが。
それでもやはり、そのように反応しているのは間違いないのだ。
「けど、国を作ると言ってもな。今の状況でそう簡単に出来る事じゃないぞ?」
ジオン公国が連邦から独立する為に、現在の戦争は起きている。
その状況で国を作るような真似をす
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