機動戦士ガンダム
2082話
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り……あの行動によって、言わば、セイラのニュータイプ能力が上がったのか?
俺で言えば、念動力のレベルが1から5や6くらいといったくらいに。
ニュータイプが念動力と似たような能力――俺のイメージ的には下位互換といったところだが――で、俺の念動力のレベルが10であるのを考えると、もしかしてセイラが俺に触れた事により、ニュータイプレベルが上がったのか?
そうなると、俺はニュータイプには迂闊に触れられないという事になるが……
いや、でも公園にセイラを連れていく時には肩を貸していたし、公園でベンチに座ってセイラが落ち着くまで待っていた時は、疑われないように周囲からは恋人同士に見えるように肩を抱いてもいた。
そうしてセイラの体温を思い出しているとニュータイプ能力で俺の考えを察知したのか、セイラの頬が薄らと赤くなり、視線を逸らして小さく呟く。
「……軟弱者」
「いや、軟弱者って、その表現はどうなんだ? ……まぁ、いい。ちょっと俺の手を握ってみてくれないか?」
そう言い、手を伸ばす。
セイラも俺が別に冗談でそのような事をしているとは思っていないのか、テーブル越しに手を伸ばしてくる。
その手をそっと握り返すが……特に何かが起きる様子はない。
「ん?」
「誰にでも起きる、とは限らないのでしょうね。恐らく相性のようなものがあるのではなくて?」
「どうだろうな。もっとも、その考え方だと俺とセイラの相性は良いって事になるけどな」
「……軟弱者」
今日2度目の軟弱者発言を貰ってしまったが、取りあえずこの話はこの辺りにしておくとして、俺は握っていたセイラの手を離してから、改めて尋ねる。
「さて、それで質問だが……シャアがキャスバルではないというのは、どういう事だ? シャア・アズナブルという別人がいたって話だったけど」
そう、公園でセイラが言っていたその話の内容、俺に取っても聞き逃す事は到底出来ない代物だった。
もしセイラの言ってる事が事実だとすれば、俺の知っている知識は全く当てにならないという事を意味しているのだから。
もしくは、俺が知っていたがニュクスによって喰われた知識という可能性も否定は出来ないだろう。
「アクセルは、私とキャスバル兄さんがサイド3を脱出したのは知ってるのよね?」
「ああ」
「なら、脱出させたのがジンバ・ラルだというのは?」
「……いや、その名前も初めて聞いたな」
俺の知ってるこの世界の……ガンダムの知識で残っているのは、アムロ、シャア、セイラの3人だけだ。
ニュクスに記憶を喰われる前であれば、その名前を聞いて誰かを理解出来たのかもしれないが。
「とにかく、ジンバ・ラルという人に脱出させて貰って、その後地球に行って、そこでちょっと問題があってまたコロニ
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