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美食のない国
第二章
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「少なくとも私はその様に致しました」
「ではね」
 ダルンも頷いた、そしてだった。
 ダルンはメイドと共に彼女が手配した店を回った、まずはスコットランド料理の店だったがそのハギスを食べて言った。
「あれっ、これは」
「如何でしょうか」
「美味しいよ」
「それは何よりです」
「シチューもいいね」
 こちらもというのだ。
「これはいいよ」
「それは何よりです」
「ではスコットランド料理の後は」
「イングランドだね」
「そちらのレストランになります」
 こう言ってだ、そしてだった。
 ダルンは今度はビーフシチューにローストビーフを食べた、それもだった。
「いいね」
「美味しいですね」
「うん、素敵な味だよ」
「スコットランド料理もイングランド料理もですね」
「素敵だよ、これはひょっとすると」
「アイルランド、ウェールズの料理もだね」
「期待して頂いて結構です」
 これがメイドの返事だった、それでダルンは一日どころか昼食と夕食の間に四つのレストランを巡った。その間イギリスと言えばこれのティータイムも楽しんだ。
 最後のウェールズ料理のレストランでデザートを食べ終えてだ、ダルンはメイドに言った。
「感想を言っていいかな」
「はい、お願いします」
「最高だったよ」
 これがダルンの返事だった。
「とてもね」
「それは何よりです」
「噂とは違うね」
 まさにとだ、彼はメイドに話した。
「本当に」
「そうですね」
「けれど何でかな」
 ここでダルンは疑問に思うことがあった、それでその思うことをメイドに言った。
「イギリスというか連合王国の料理の評判が悪いことは」
「シェフの腕次第ですね」
 これがメイドの返事だった。
「イギリスの料理もしっかりとしたシェフが作れば」
「美味しいんだね」
「そう思いまして美味しいお店を調べて紹介させて頂きましたが」
「成功だよ」
 まさにとだ、ダルンはメイドに答えた。
「本当に」
「それは何よりです」
「そうだね、じゃあ今日は最後は」
「バーに行かれますか」
「そうしよう、飲んでね」
「そしてですね」
「楽しもう。ただ実はパブにも行きたいけれど」
 ここでだ、ダルンは少し残念そうに述べた。
「イギリスではそれはだね」
「申し訳ありませんが」
「欧州は階級に五月蠅いからね」
「イギリスは特に」
「それでだね」
「パブは大衆が行くお店です」
 このことも話したメイドだった。
「ですがダルン様は王族の方、ですから」
「お忍びではないからね、今回は」
「だからです」
 そのせいでというのだ。
「今回はバーをお楽しみ下さい」
「そうさせてもらうね」
「そちらには最高級のお酒があります」
 メイドはこのことは保障した、そ
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