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恋姫無双
戦国時代に転生するはずが春秋戦国時代だった件(さらば、友よ ※連載します)
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◎月△日
最近同じことばかり聞かれる。不老の秘密は何か、と。
そんなん知らないよ。なのに、しつこくしつこく尋ねてくる。
どうすればいいのさ。


■月×日
お姫様のでっかい墓がまだ完成していない件について。
即位した13歳のころから作り続けた滅茶苦茶でかい墓だ。
無駄すぎるだろ、と俺は反対したんだが。

失業対策として「公共事業」の概念を教えたのがまずかったのかな。
他にも、宮殿の設営や万里の長城の補修など手広く行っている。
数十万から数百万もの人間を酷使するなど、公共事業ではすまない。
それがわからぬお姫様じゃないはずなのに……。何を焦っているのだろうか。


☆月〇日
お姫様が国内を大々的に見回っている。
現場のことも大事にするお姫様らしい。良いことだ。
俺は咸陽で留守番を任されている。最近、不老長寿のことでギクシャクしていたから、丁度よかったのかもしれない。寂しいけれどね。


▼月◇日
泰山という霊峰がある。とても偉い神がいるらしい。
そこで、お姫様は「封禅」という儀式を行った。皇帝の名において、天と地に王の即位を知らせるとともに、天下泰平を感謝する儀式である。
この儀式をもって、お姫様、始皇帝は神となった。

不老長寿の儀式でもある。これでお姫様が不老長寿になってくれればよいな。

着々と足場固めを行うお姫様のためにも、俺の采配で民の負担を軽くするようにした。
俺の独断だが、お姫様ならわかってくれるだろう。
いまの重税と賦役では早晩反乱が起こり国は倒れてしまう。
それが分からぬお姫様ではないはずだ。


★月〇日
お姫様の機嫌が悪い。封禅の儀式を行ったのに、加齢が止まらないからだ。
俺への皮肉も多くなった。不老の術を教えぬ俺は、酷いヤツらしい。
勝手に税や賦役を軽くしたのにもお冠だ。俺の独断に激怒し、元に戻してしまった。
地位こそはく奪されなかったものの、俺は謹慎することになった。


■月△日
不老を諦めきれないお姫様は、大々的に不老長寿の術を知る人間を募集した。
その一人に、徐福という者がいた。
東の海を渡った先には、神仙が住む蓬莱という国があるらしい。
うさんくさい。けれども、中華風ファンタジー世界だし、本当に存在しているのかもしれない。

徐福の話を聞いたお姫様は、俺の出身は蓬莱に違いないと大喜びだ。
俺は仙人と言われるようになった。とりあえず寿命のことも、仙人なら仕方ないねと結論づけたようである。
正直助かった。仙人、実在するのだろうか。


×月◆日
1年が経ち、約束の日を過ぎても徐福は戻ってこなかった。徐福の親類は皆殺しにされた。
最近のお姫様は情緒不安定である。老いへの恐怖に苦しんでいる。
俺が慰めても、逆効果にしかなら
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