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レーヴァティン
第五十八話 神仏の存在その七
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「召喚術や獣の術等は使えない様だが」
「それでも陰陽道や僧侶の術は」
「四つの術はな」
 錬丹術に超能力もだ。
「使える、ならな」
「使える術は全て覚え」
「今後の旅や戦に役立てていこう」
「旗揚げをした時も」
「旗揚げをすれば俺達は多くの敵を相手にすることになる」
 旅の時以上にというのだ。
「敵の軍勢ともな、時には一人で千人を相手にする様な状況もあるかも知れない」
「そうした状況は出来る限りやけどな」
「しかしだ」
 耕平にも応えて言う。
「それでもそうした時に術も使えるとな」
「多くの敵を攻撃出来て傷を癒すことも出来る」
「その分有利に戦える、だからな」
「術もやな」
「備えておいていい」
「そういうことやな、ほなな」
「術は身に着けた、ではだ」
 英雄は仲間達にあらためて言った。
「四つの系統の術全てを備えたことを確認したらな」
「その後は」
「名古屋だ」
 次の目的地、そこにというのだ。
「向かおう」
「そうしよか」
 耕平も応えた、そしてだった。
 一行は四つの系統の術を全て身に着けたことを確認してからだった、山を降りた。そのうえで向かうのは。
 名古屋だった、彼等が今いる岐阜から名古屋には船を使えばすぐだった。だがその船に乗った時にだった。
 名古屋に向かう行商人達、一行と同じ船に乗った彼等が話をしているのを聞いた。
「へえ、名古屋にか」
「ああ、駿府の方から面白い人が来たらしいな」
「召喚士がか」
「凄い美人でな」
 性別のことも話していた。
「それで呼び出す幻獣とか神様もな」
「凄いんだな」
「そうらしいな」
 こうした話をしていた、その話を聞いてだった。英雄は仲間達に言った。
「名古屋でも得るものがあるかもな」
「その様でありますな」
 峰夫が英雄のその言葉に応えた。
「嬉しいことに」
「そうだな、ではだ」
「名古屋に入れば」
「その召喚士に会おう」
「そしてでありますな」
「その召喚士が俺達と同じなら」
 外の世界から来た者ならというのだ。
「必ずな」
「仲間にしますか」
「そうしよう、しかしな」
「若しもでありますな」
「違うならな」
 外の世界から来た者でないならというのだ。
「名古屋は只の通過点になる」
「今の時点では」
「見て回りどういった場所か頭に入れるが」
 それはするというのだ、旗揚げをして勢力圏に収めた時にどうった政を行うのかを考え実際にそうしていく為にだ。
「しかしな」
「今はでありますか」
「そうだ、仲間に入る者がいないなら」
 その召喚士にしてもというのだ。
「ただ見て回って去る」
「そうした場所になるでありますな」
「その通りだ」
 こう言うのだった。
「だが名古屋はな」

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