第85話 後始末は自分の手でつけるのが世の中の鉄則 その5
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後俺はどうした? 俺はちゃんと無事に屯所に帰る事が出来たのか?)
頭を抱えて記憶を模索していたのだが、今現在自分の居るこの空間を今一度凝視する限り、此処が屯所とはどうしても考えにくい。
まぁ、万が一もしくは億が一の確率ではあるが、寝てる間に屯所がリフォームされたと言うならば話は別だろうが、それは絶対に有り得ない。
ここ最近で屯所のリフォームの報せなど聞いた試しがないし、第一真選組内でそんな事をしている余裕など有る筈がない。無論資金もない。
それに、幾ら酔っぱらってて爆睡こいていたとしても夜中に工事なんかすれば普通に目が覚めると言うものだ。
だとするならば、此処は屯所とは違う別の場所だと言う線が妥当だと言えるだろう。
だが、だとしたら此処は一体どこなのだろうか?
しつこい位に部屋の中を見回してみる。
見れば見る程どれもこれも見覚えのない物ばかりがそこかしこに並べられている。
しかも、どう言う訳かそのどれもが何処か淫靡と言うか艶めかしいと言うか、要するに大人の雰囲気。所謂アダルチックな雰囲気を醸し出していると言えばいいだろう。
そんな風に見えた。まぁ、見えたと言っても個人的意見なんだから他の人が見たら別の感覚で見えるかも知れないのだろうがとりあえずそう言う風に見えたと解釈しておく。
(今自分置かれている立場を見る限り、此処は真選組の屯所と言う訳ではなさそうだな。かと言って万事屋ではなさそうだし、主の元居た世界に戻ったと言うのも・・・駄目だな、体内の魔力の低下を感じる限り此処は江戸と変わりないか・・・ならば此処は一体何処なんだ? まさか、酔って思考がまともじゃないのを狙って攘夷志士とやらに拉致されたのでは――――)
一気に不安で頭が一杯になっていく。もしそうだったとして、ならば何故拘束されていない?―――
普通拉致したと言うのなら逃げられないように拘束の一つ位はする筈だ。
まさかと思い自分の今の状況を確認して改めて現状を知った。
「・・・・・・俺・・・・・・何で裸なんだ?」
朝起きて、ベッドの上で素っ裸の状態で目を覚ます。普通に考えても有り得ない状況だった。
気になってそっと掛布団の中を覗いてみたが、其処もやはり素っ裸だった。
そんでもって、何故かザッフィーのザッフィーは何処かお疲れなご様子だったとこの時には思えた。
(記憶の大半が欠落してて、目が覚めたら素っ裸の状態で見知らぬ部屋のベッドの上で目を覚ます・・・これが夢じゃないとして・・・じゃ此処は一体何処なんだ?)
益々疑念は膨れ上がっていく。普通じゃまず有り得ない現状が今現在置かれている現状なのだから悩んでしまうのも頷ける。
頭を抱えて必死に過去の記憶を探り出そうと無謀な努力を繰り返
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