猫娘と期末試験編
NO.057 期末試験 三回戦目
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になる事は分かり切った事。
ゆえに、絶対に穴に落ちてはダメだ!という考えに至っていた。
だが、そこで穴からわざわざパワーローダーがものすごいスピードで這い上がってきて、
「くけけ。逃げの選択はいいな……でもな、俺もそう簡単に逃がしはしないぜ?」
ジャキン!ジャキン!と腕の鉄爪を鳴らせて二人に襲い掛かってくる。
個性が個性だ。
あんなものが掠りでもしたら即削られてお陀仏である。
「パワーローダー先生、その攻撃を受けるわけにはいきません!」
そう言って尾白に合わせていたスピードを一段階加速させて飯田はその鉄爪を逃れる事に成功する。
「ヒットアンドアウェイ!!」
飯田に攻撃していたために背後ががら空きになっていたので尾白は尻尾による攻撃をかましてパワーローダーの動きをわずかに鈍らせる。
そしてそのまますぐ離脱を図ってまた走り出す。
「やるねぇ……やっぱ格闘戦だとあいつらの方に分があるか。やっぱ俺の得意分野に徹するのが一番か」
それでまた穴を掘って潜っていくパワーローダー。
……そして何度も陥没していく地面を掻い潜りながらも二人の目線にはゴールの出口が見えたために、
「尾白君、ラストスパートだ!」
「任せてくれ!」
それでまた加速をする二人。
だが、パワーローダーもそう簡単に行かすわけもなく、
「ならこれでどうだ……?」
その言葉とともに突如として今までの陥没とは一線を凌駕した大穴が出来上がる。
二人はそれを目にして、
「あれじゃ迂回も出来ない! していたら時間切れになっちまう!」
「尾白君、考えがある!」
「なんの―――……!?」
尾白が答える前に飯田は尾白の腕を掴んで急激な速度を出しながら走り出していた。
そして抱えるように―――……そう、例えて言えば人間大砲。
「まさか……?」
「そのまさかさ! 君だけでも脱出するんだ! 説明している暇があったらもうレシプロしたいんでね!!」
飯田の考えが読めた、読めてしまった尾白はもう諦めの表情をしながらも、
「ああ、もうわかったよ! さっさとしてくれ!」
「了解! 行くぞ!!」
いまだ加速を続けている飯田はついに切り札を展開した。
「レシプロ……バーストォ!!」
超加速からのさらにブーストを掛けて、一気に大穴の上をジャンプする飯田。
そこから、
「このスピードのまま投げる!! うまく潜り抜けてくれよ!!」
「わかった!!」
飯田は跳んでいる最中で腰を思いっきり捻って、尾白をゴールの方まで投げ飛ばした。
投げ飛ばされた尾白はパワーローダーの掘り進める穴を無視しながらも一気にゴールを潜り抜けていった。
その代わりに飯田はそのまま穴の中に落
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