第三章
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は少女が今語っている感情が何かは知っていた、それで少女に対して言葉を返した。
「知っていたが感じたことはなかった」
「そうなの」
「そうだ、不思議だな」
その感じ取ったものはというのだ。
「暖かい、こんなものを感じたのははじめてだ」
「そうだったの?」
「そうだ、御前のその優しさをもっと知っていいか」
「私が優しい人だっていうのなら」
「そうさせてもらう、これからもな」
少女の心の中に共にいてだ、蛭子は少女に言った。
そうしてこれからも少女と共に人間の世界で生きていこうと決意した、少女が自分に感じさせた優しさをもっと知りたく感じたいと思ってだ。そう決意したのだった。
少女となって 完
2018・6・17
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