暁 〜小説投稿サイト〜
魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
第百十五話
[2/2]
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
能に陥りかねない行為だが、一夏は難なく同調を進める。
「きた」
波長が重なり、一夏の右手から円香へ向けて力が流れる。
「円香、気を巡らせるからこの感覚をよく覚えておくんだ」
「わかった。おぼえる」
円香の心臓から指先へ向けて、指先から心臓へ向けて、力が流れる。
力が循環する。
動脈と静脈に沿うように、力が行き渡る。
「手、離すぞ」
「うん」
そっと、一夏が円香の背から手を離した。
「そうだ、そのまま力の流れを意識し続けるんだ。その内無意識にでも出来るようになるから」
次に一夏はエレンとリムを呼ぶ。
「首筋さわるぞ」
後ろから二人の首筋に触れる。
ゆっくりと包み込むように気を流す。
「暖かい…です」
「うん…きもちい…」
二人の指の末端まで行き渡った一夏の気が、二人を温かく包み込む。
「うみゅ…」
「ふみぃ…」
やがてアルシャーヴィン姉妹の目がトロン…とし始める。
「まぁ…いいか。二人共、眠いなら寝ていいぞ」
「「みゅぅ…」」
二人からかくん…と力が抜けた。
「箒の時もそうだったが…何故寝るんだろうな」
「お前の腕に抱かれているような安心感を感じるからな」
「そんな物なのか?」
「今度お前にもしてやろう」
一夏の袖を円香が引く。
「ん?」
「ん!」
「ん?」
「ん」
「ん」
一夏がアルシャーヴィン姉妹の首筋から手を離し、円香の首筋に手を当てる。
「まて一夏、円香。何故今ので伝わるんだ」
「「兄妹だから!」」
「そうか」
円香の体が一夏の気に包まれ始める。
「はにゃぁ……おにーちゃんに抱っこされてるみたい…」
「それは良かった。俺じゃお前を包み込むようには抱けんからな」
やがて円香の目蓋も重くなる。
「お休み、円香」
「おやしゅみぃ…」
円香からも力が抜ける。
「箒」
「ああ、わかっている」
一夏と箒は座ったまま眠った三人をベッドに寝かせ、部屋を後にした。
部屋には、気持ち良さそうな寝息だけが微かに響いていた。
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ