第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#54
FAREWELL CAUSATION]W〜Ragnar?k Bastard〜
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》が抉れた巨人の頭部を、
美女の声で叫んだマルコシアスがその細い脚線で
力任せに内部からヴァガン! と蹴り飛ばす。
自重でぐらりと傾きかけた巨人の首がそれだけで
反方向に彼方へと刎ね飛ばされる。
遠方で強烈な着弾音を響かせると同時に
首無し胴体へ立つ魔狼に別の巨腕が伸びた。
現界の地獄第二門、石の巨人。
象と蜂の精密差、強襲する石圧より疾く
ヒラリと身を翻らせたマルコシアスはそのまま妖艶な肢体を
惜しむほどに捻らせ、空間を蒼い炎で爆圧させ躰を
ドリルのように旋回させて巨人の胸部へと突っ込む。
『蹂躙の爪牙版・神砂嵐』とでも云った処だろうか?
真空の双力こそ無いが一点の突破力なら源型のソレを
上回るのではないかと想わせる蒼き凝塊が
強硬堅牢なる石の壁を貫いて背後から突き抜ける。
ぼっこりと開いた旋条模様の空間は
貫いたモノが体積比の数倍。
「す、凄い……! 強過ぎる……ッ!
でも一体何故……!?」
契約者と被契約者の精神が
入れ替わる禁儀“霞現ノ法”についてはアラストールから説明を受けている、
しかしソレは実質、力の行使者が変わるだけのモノで
ここまでの異常なパワーアップを引き起こす能力では無かった筈。
優勢になったにも関わらず眼前で繰り広げられる
異様に花京院が冷たい汗を流すのを嘲笑うように、
マルコシアスは崩れ落ちる石の頭を蹴りつけ
更に地獄の直中へと飛び込んでいく。
『ウォラアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア
ァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!』
並び立つ地獄門、コレまでが序章に過ぎないと否応なく想わせる
鉛、青銅、鋼鉄の巨重兵。
先の二つと違いこちらは破壊出来ないという別次元の脅威が
焦燥を煽る。
流石に無謀の累積、距離はあるが『エメラルド・スプラッシュ』を駆使して
牽制には徹しようと花京院が瞳を研ぎ澄ます中、
スタンド使いの少年は眼前の脅威とはまた別の、
凄まじい恐懼を感じ取った。
直線、最短距離で“鉛”に吶喊していた美女の躰が急停止、
防御態勢に移行、後方布陣を改めようとしてた3体の選択は空転。
ピタリと時でも止まったかのように静止する美女の「裡側」から、
炎、否、それを超えた閃熱、否!
“ソレ以上の” ナニカが夥しい、無限を想わせる波濤により現出する。
「まさかッ! まさか “アレ” は!?」
傍に追いつき驚愕する、しかしその理由を知らない淑女が花京院を見る。
「“核”!」
その蒼さの深度をより増して、マルコ
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