第七十一話 劉備、何進を匿うの琴その一
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第七十一話 劉備、何進を匿うのこと
貂蝉と卑弥呼はだ。予想通りだった。
行く先々でだ。その姿だけで騒動を引き起こしていた。
「な、何だあいつは!」
「妖怪か!?」
「怪物か!?」
誰もがだ。その姿を見て恐慌状態になる。
「ど、道師を呼べ!」
「坊さんだ!」
「怨霊退散!」
「御札はあるか!」
「あら、失礼ねえ」
「こんな美しい乙女達を捕まえて」
やはり動じない彼等だった。その恐慌状態の中で言うのであった。
「私達の美しさがわからないのなら」
「わからせてあげるわ」
こう言ってであった。それぞれ両手を己の口にやってだ。
投げキッスを飛ばした。それだけでだ。
人々はだ。爆発の中で吹き飛ばされた。
「う、うわああああああああっ!」
「な、何だ今のは!」
「妖術か!」
こう言うのであった。
そのうえで大地に倒れ伏す。死者がいないのが不思議な程であった。
「この連中、やっぱり」
「人間じゃない」
「悪魔か!?」
「それとも魔物か!?」
「だから。絶世の美女貂蝉よ」
「可憐な乙女卑弥呼よ」
彼等だけが言う。
「覚えておいてね」
「この天下を救う存在よ」
「か、漢が滅びるっていうのかよ」
「バケモノに滅ぼされるんだな」
彼等はこう判断するしかなかった。とにかくだ。徐州は彼等の手によって恐ろしい状況になっていた。そしてそのことはだった。
劉備のところにも話が入っていた。彼女はその話を聞いて言うのだった。
「妖怪がなんですか?」
「はい、そうです」
「大暴れしているようなのだ」
関羽と張飛がこう姉に報告する。
「西から攻め込んで来ています」
「ここまで一直線に迫って来ているのだ」
「困ったわね、それは」
そこまで聞いてだ。劉備は顔を曇らせる。
そのうえでだ。新たに軍師の一人に加わった徐庶に問うのだった。
「どうすればいいかしら」
「はい、お話を聞く限りではです」
「大変なことよね」
「妖怪、ですか」
徐庶もまた顔を曇らせている。そのうえでの言葉だった。
「それならです」
「御札が必要かしら」
「いえ、報告を聞く限りではです」
どうかとだ。彼女は主に話す。
「御札ですら効き目はないようです」
「じゃあどうしたらいいの?」
「倒すしかありません」
これが徐庶の考えだった。
「ありったけの将を出してです」
「それで倒すしかないのね」
「恐ろしいまでの力を持った妖怪達です」
そう見るのだった。彼女もだ。
「このまま放置していては大変なことになります」
「もう大変なことになってるけれどな」
馬超が困った顔になって話す。
「死人こそ出てないけれど妖術であちこち爆発さ
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