暁 〜小説投稿サイト〜
とある3年4組の卑怯者
154 雪辱(リベンジ)
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 笹山の見舞いを終えて病院を後にしたみどりは堀にある質問をした。
「堀さん、先ほど笹山さんに『藤木君も頑張ってるから私達も負けないで頑張らなきゃね』とおっしゃっていましたがどういう意味だったんですか?」
「ああ、私はいじめを受けた事を引きずってるし、笹山さんは怪我したじゃない?私はその事にとらわれないよう、笹山さんは怪我を治せるように頑張ろうって事なのよ」
「そうでしたか。堀さん、また何かされたら今度こそ私が守ります!」
「ありがとう」
 みどりは堀のお陰で泣き虫を治し、学校の皆と共に過ごせるようになった。今度はその恩返しを堀にしたいと考えていたのだ。
「それにしても、藤木さん、どうしてるのでしょうか?」
「きっと最高の演技を見せてると思うわ」
(藤木君、美匍ちゃん、頑張って・・・)
 堀は大会に出ている二人の健闘を必死に祈っていた。

 男子の部が終わり、藤木の銀賞および世界大会の出場が確定した。藤木は嬉しくてたまらなかった。控室を出てトイレに行った後、古宮と擦れ違った。
「あ、古宮さん」
「藤木君、銀賞、あと世界大会出場おめでとう。いい演技だったよ。おりも負けられないな」
「はい、古宮さんも頑張ってください!一緒に世界大会に出られるといいですね!」
「うん、そうだな」
 その時、美葡と黄花も現れた。
「藤木君、すごかったワよ!私達見とれちゃった!」
「いやあ、他に取り柄がないからね・・・」
「よし、今度は私達の番だから、見ててね!」
「うん!」
「君達も藤木君と友達になったの?」
 古宮が美葡と黄花に聞いた。
「はゐ、私は関東大会でこの子に負けたリベンジを果たそうと考ゑてます!それに藤木君は私達の応援もしてくれるって言ってくれたし・・・」
 黄花は張り切って言った。
「黄花さん・・・。私も負けないワよ!」
「フフ・・・。三人で世界大会に行けるといいな」
「はい!」
「じゃあね、藤木君」
「うん!」
 藤木は古宮達と別れ、男子の控室へと戻った。

 男子の部が終わった後、大会は休憩に入った。観客席ではリリィが藤木が世界大会に行けた事を喜んでいた。
「藤木君、おめでとう・・・」
「Hey、藤木クンがsilver獲れて嬉しそうだね、baby」
 花輪が話しかけてきた。
「花輪クン・・・。うん、だって氷滑り(スケート)で世界一になる事が藤木君の目標なの。藤木君にはその目標諦めて欲しくないの・・・」
「大丈夫だよ。藤木クンはきっとそのgoalにたどり着けるさ」
「うん、そうよね・・・。あ、花輪クン」
「何だい?」
「世界大会の開催地はカナダのバンクーバーなの。貴方を頼ってばかりいて申し訳ないけど、一緒に藤木君の応援しに行ってくれるかしら?」
「ああ、ヒデじいとも相談してみるよ」

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ