第15話 英雄は空へ
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ない方がよろしいかと」
「うむ。それで手を打とう」
何処か凶悪な雰囲気を感じ取った長田君は変な汗を額に感じながらも、エールに言う。
「なぁ、エール。アームズさんをもう一度仲間になってくれないか誘ってみようぜ。そんでもって勿論、ゾロさんもそうだ。頼りになる所じゃねーって感じだし、今後強くなる為にもぜってーいてくれた方が良いって」
「………。うん。そうだね、アームズさん、ゾロさん。ほんとうに仲間になってほしいですが」
多分エールは判っていたんだろう。少なくとも今は、有り得ないと言う事を。
「悪いな。私はソロの方が性に合っているんだ。それと子守はまだまだ不得手でね。子作りにも励んでいないのが現状だ。次に会って君たちがもっと成長しているのを楽しみにさせてもらうとするよ。それと――」
アームズはゾロを見る。
「ゾロも同じ、だろう? と言うか、簡単に仲間になってやる、と言うセリフは聞きたくないと言うのが本音だ。私達の熱烈な歓迎を幾度となく躱してきた男なのだからな」
「釘をさす様に言わんでも良い。……私は、人類を陰ながら守っているのは事実だ。だから エールたちだけを、と言う訳にはいかなくてな。だが、案ずるな」
エールの頭をゾロはもう一度だけ撫でた。
「お前達が挑むのは魔の王だ。……故に私と交わる事も多いだろう。これで終わりと言う短い関係ではないとだけ言っておこう。……後はアームズと同じく、お前達の成長を楽しみにしている」
そう言うと、ふわりと身体が宙に浮いた。
「うぉ!?」
飛び上がったゾロを見て、長田君がびっくりして―――コケた。
「もう一度言おう。……未来を語れエール・ローランド・モフス。お前の、お前達の行き着く先々に―――私は きっといるだろう。また、会おう」
そう言うと 瞬く間に姿を消した。
残された者達は呆気にとられるしかない。
「……ひょえぇ……、これが伝説クラスの。アレだろ? あの人って魔法技能もLv3とかって言ってたよな?」
「あー、うん。そうだね。後は剣戦闘とかもLv3だ、とかお母さんが言ってたかな?」
「…………Lv3の重ね掛けって。いや マジ伝説中の伝説なんだな〜。はぁ、かっけーなーー! エールもあれ位強くなれるかもだぜ!? 見込まれてるんだからよー!」
「…………。うん。そうだね」
エールは頭にあった感触を確かめる様に、自分の手を頭に当てた。
その手の上に、もう1つ感触があった。
「ふふ。頑張れよ。じゃあな」
それはアームズのものだった。
彼女も謙遜はしているが、十分過ぎる程の英雄の1人だ。心から力が沸いてくる。そんな感じがしていた。
「よっしゃー、エール! オレ達も負けらんねぇぜ! もっとも
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