第15話 英雄は空へ
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その魔王を前にしたのに ほんとに言える? そんなの」
「う゛……… ま、まぁ 気を取り直してだ! 強くなって仲間を集めて、オーブも全部! 頑張ろうぜ!」
「うん。そうだね。頑張ろう!」
色々とツッコミを入れていたエールだったが、この時ばかりは力強く頷く。
あまりにも長田君がボケ?な部分が多いからツッコミ側に行ってしまいそうなエール。でも、こんなに飄々としながらも芯は強い。……法王と英雄の子であるから当然だ。
「う、うう……ご立派だす……。エール様、長田君……。おら、ずっとついていきますだぁ……」
そんな2人を見て号泣しつつ、改めて新たな主人としてついていくことを決めたロッキー。
一同は翔竜山の下山を再開した。
険しい山道も終わりをつげ、もう直ぐ街道に差し掛かった所で アームズが指を指す。
「さて、ここを曲がれば街道に出る。……私は行くが、キミたちはどうする?」
「あ、オラ達は予定を元に戻して、シャングリラを目指すだすから、こっちを左だすな」
「そうか、ならここでお別れだ。……ゾロはどうする? この後予定でもあるのか?」
「ん」
ゾロは、最後尾を歩いていた。皆を見守る様に。
今は一同が足を止めた為、自然と横に並んでいる。
「私もここまでだ。少々あるのでな」
「ほう、やはり人助けか?」
「ふむ。……魔の王が 色々な場所に出現する為か、その手の問題は山積み……と言えるが、私とて万能ではない。範囲も活動時間も限られているのでな。今は違う」
「なら塒。拠点へと戻るか? 出来るなら、そこを私は確認したいのだが……。お前はこちら側からコンタクトをとれる手段が限られ過ぎているから」
アームズは ちらりとゾロの方を見る、が……、ゾロから良い解答が得られない、と悟った様に笑った。それに応える様にゾロが言う。
「それは困る。騒々しい毎日になる可能性が極めて高い。故に私は 誰にも明かしてないのだ。……各国も私を探そうと躍起になっているのも知っているから、な。悪いが教えられない」
「はははっ、だろうな。言ってみただけだ気にしないでくれ。見つけられるとも、連れて行って貰えるとも思っていないさ」
アームズが 笑みを見せた傍で、彼女の腰にさされた聖刀日光はぼそりと言う。
「伴侶がいる身で 別の男性にとは……。貴女も他人の事言えないのではないですか?」
まさにブーメラン返しだと言える。アームズは一瞬震えたが、直ぐに立て直した。
「はっはっは。バカを言うな。ゾロの存在、情報がどれだけ貴重なのか 知らん訳ないだろう? 日光。意趣返しのつもりならそれ以上は止めておけ。私は清十郎を愛している。それだけは変わらぬ真実なのだ」
「……はい。判りました。なら、貴女も私の事は言わ
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