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とある3年4組の卑怯者
153 面会(かおあわせ)
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子さんの家に遊びに行っていました」
(吉川さん・・・)
「私も笹山さんのご回復をお祈りいたします!」
「え?うん、ありがとう、吉川さん・・・。藤木君も私が入院して凄く悲しんでいたわ。私のために大会に出るのを辞退するって言った事があるのよ」
「そんな!!」
 みどりは悲嘆な声を挙げた。
「でも私藤木君に辞めたらもっと嫌って言ったわ。私やっぱり藤木君にスケートで頑張って欲しい思ってるの」
「わかります。藤木さんのスケートする姿、かっこいいですもんね・・・」
 みどりは勇気を出して続きの台詞を言うことにした。
「私、恥ずかしいんですけど、藤木さんが好きなんです!!」
 みどりは告白した。
「え!!?」
 笹山は驚いた。藤木が自分とリリィに恋している事は知ってはいたが、藤木を好きになっている人がいるとは思いもしなかったのだ。さらに不幸の手紙事件の時は堀に心変わりしているのではと考えた事もあった。
(藤木君を好きになっている人がいたなんて・・・。藤木君はこの吉川みどりさんって人をどう思っているのかしら?)
 堀もみどりの急な告白に動揺した。
(どうしよう・・・。吉川さんが言ってしまった。笹山さんももしそうなら、藤木君に対してどう思うのかしら?)
 堀はどうすればいいのか分からなくなった。それにこれは隠している事だが、自分も藤木が好きだ。藤木との関係が混沌になっている事に笹山も堀も気持ちが複雑になっていた。
「そ、そっか、藤木君、モテるのね・・・」
 笹山は取り合えず笑った。
「そ、そうよ。私も藤木君のスケートする姿、カッコいいと思うわ。地区大会で応援に行った時も凄かったし、ね?吉川さん」
「はい、そうですね!藤木さんが帰ってきたらまた御一緒にスケートしに行きたいですね!」
「そうか、二人は地区大会で見てたのね。私も中部大会で見たわ」
「そうなんですか!?も、もしかして笹山さんも藤木さんが好きなんですか!?」
「え!?あ、その・・・」
 笹山は答える事ができなかった。
「私は藤木君を応援してるだけよ。藤木君にはスケートで世界一になるって目標があるからね」
「私も藤木君ならきっとその目標叶えられると思うわ。それじゃ吉川さん、私達は失礼しようか」
「はい、それでは笹山さん、さようなら」
 みどりと堀は去ろうとする。笹山は堀を呼び止めた。
「あ、堀さん」
「え?」
「いじめを受けていたって?」
「ええ・・・」
「堀さんも負けないで・・・」
「笹山さん・・・。うん、ありがとう。笹山さんも早く怪我治るといいわね。藤木君も頑張ってるから私達も負けないで頑張んなきゃね」
「うん・・・」
 みどりと堀は去った。笹山はその後、みどりが藤木を好きと言う言葉が頭から離れなかった。
(あの子は藤木君が好き・・・。藤木君は
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