第61話 混乱の後任人事
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イク公とリッテンハイム侯などしか居ないが」
「馬鹿な、お飾りの上級大将など何の役に立とうか」
「すると、大将からの昇進しか有るまい」
「候補者としては、ラムスドルフ上級大将、メルカッツ、ゼークト、シュトックハウゼン、クライスト、ヴァルテンベルク、クラーマー大将などが居るが」
「ラムスドルフとクラーマーは駄目だ、アレは陸戦担当だ。それに味方殺しも駄目だな」
「そうなると、メルカッツ、ゼークト、シュトックハウゼン、ヴァルテンベルクの4人が有力候補者か」
「此は揉めるな。陛下に奏上し決めて頂いた方が良いやもしれんな」
「確かに、陛下のお決めになった事であれば納得するであろう」
「所で、敗北の責任を誰に取らせるかだが」
「生き残りの将官に取らせるよりあるまい」
「最高責任者がシュトラウス中将次席がミューゼル准将だ」
「グリューネワルト伯爵夫人の弟か」
「陛下の事だ、ミューゼルはよせと仰るやもしれんな」
「シュトラウスだけに責任を取らせるか」
「そうするしか有るまい」
「只でさえ将官が不足しているのにもかかわらずか」
「そうでもせんと、門閥貴族のお歴々や遺族が納得しないだろう」
「仕方が無いと言う事だな」
「全くだ」
帝国暦485年4月9日
■オーディン
遠征艦隊壊滅の報は燎原の火事の如くオーディンの貴族社会を駆け巡った。それにより不平貴族が益々胡乱な動きをし始めて、残存軍はそれにかかり切りになっていった。
更に宇宙艦隊司令長官ミュッケンベルガー元帥と装甲擲弾兵総監オフレッサー上級大将の行方不明が伝えられると、次の宇宙艦隊司令長官と装甲擲弾兵総監の椅子をめぐり貴族出身の予備役上級大将達が我こそはと蠢動をはじめ、皇帝に自薦他薦を含み猟官運動をはじめたのである。
此により、エーレンベルグ元帥、シュタイホフ元帥の計画した数人の候補者から皇帝の一事で決める事は出来なく成り、後任人事は混沌としてしまうので有った。
帝国暦485年4月20日
■イゼルローン要塞
反乱軍の襲撃を警戒していたイゼルローン要塞に一隻の帝国軍巡航艦が近づいてきた。直ぐさまパトロール艦隊が誰何する。
「接近する巡航艦、艦名及び指揮官の官姓名を名乗れ」
流石に同盟側から来る艦を怪しみ、何時でも攻撃できる状態である。
『当艦は巡航艦アーヘン、艦長代行アルベルト・シュールマン少佐であります』
直ぐさまイゼルローン要塞のコンピューターで検索され、ヴァンフリート星系で行方不明になった艦と少佐だと判明した。
「何故、今頃帰還したのか?」
「叛徒より、ミュッケンベルガー元帥、オフレッサー上級大将、グライフス大将閣下のご遺体を引き渡されててきました」
その言葉で、イゼルローン要
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