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繰リ返ス世界デ最高ノ結末ヲ
02.生前手記
生前手記‐七星宙‐
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4月15日
今日から弟と一緒に黒猫の本部に移籍になった
今まで黒猫の傘下で働いていたから、黒猫の本部でずっと働きたいと思っていて
やっと、念願の黒猫への移籍が決まる
今日は嬉しくてずっと飛び上がってた
親がこれを知ったらどうなるかな
失望するかな
一人娘の私があの黒猫に入りたかったなんて
口が裂けても言えないね
今日から、黒猫に移籍になった記念として日記を書き留めていく事にする
沢山、人を殺める汚い仕事ばかりかもしれない
でも、私はここで生きていこうと思う
やっと、貴方に近くで会えるかもしれないから

4月23日
今日、ボスの元へ挨拶に行った
凄く怖くて緊張したけど、思っていたよりも優しくて少し驚いた
廊下ですれ違った人達とも挨拶ができたり、ここが黒猫だという事を忘れてしまう位皆温かい人達ばっかりで
ボスに言われた
"女の子なのに、どうして此処に入りたかったの?"
って
黒猫は決していい組織じゃないし、実際にいつ死ぬかもわからない
それでも、私は貴方に会いたくて
ずっと遠くから見ているだけの存在で私なんか気にも止めてないだろうけど
裏社会でも、貴方の為に入りました
それから、その後貴方に会った
会ったというよりも、廊下ですれ違って挨拶をした
こんなに近くで貴方を見たのは初めてで挨拶ですら凄く緊張した
頑張って挨拶したら、隣に居た黒華幹部も挨拶を返して下さった
貴方も挨拶を返してくれて、それだけで今日は凄く幸せだった
今度は話せたらいいな、なんて思ったけど
私みたいな最下級構成員なんて貴方と話す権利すらないんだよ
話してみたいよ

4月 29日
今日、1から黒猫について学んだ
銃の使い方に関しては元々扱っていたから訓練でも中々使えた
ここの規則や組織運営について、任務の内容や各役職について
黒猫に関する基本的な知識を頭に叩き込まれて凄く疲れた
到底、覚えきれる気がしないなあ
それから、全ての特訓を受けたら最後に構成員としてどこに配属されるか発表もされるらしい
私は、貴方の所に行きたいな
次の特訓に、貴方が来てくれるらしい
体術を教えてくれるそうで、貴方から教えてもらえるなんてそれだけで嬉しい
この黒猫の中でも体術に優れているらしい貴方の技を間近で見られる

8月23日
今日、最後の特訓を終えた
長かったようで短かった
途中で辞めてしまう人達や亡くなってしまう人達も沢山いた
結局残ったのは始めの半分以下だけで、私がこうして残れたのも何かの奇跡だと思う
沢山辛い特訓を積み重ねてきて、これでやっと実戦に出られる
黒猫の為に、貴方の為にできる事が増えたような気がする
それから、特訓を終えて疲れきって廊下を歩いていた私に、貴方は声をかけてくれた
"よく頑張ったな"
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