第一章 護れなかった少年
第三十一話 悪夢の始まり
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それはバッドステータスである《麻痺》になった証拠だった。
「ケイ!!」
そう言いながら心配したようにこちらに駆け寄ってくるメイ。
......だがその選択は間違いだ !!
「ダメだ!!全力で街に逃げろ !!」
叫ぶが既に遅く、瞬間的にメイが羽交い締めされる。
そしてようやく仲間の 3人を殺した奴の姿が視認出来るようになった。
一人はメイを羽交い締めにし、何やら袋のようなものを被っている。そのカーソルはオレンジに染まっており、名前は《 Johnny Black》 ......ジョニー・ブラック。
もう一人は覆面に、片手に刺突剣を持っている。同じようにカーソルはオレンジに染まっており、名前には《 Xaxa》......どうやらザザと読むらしい。
さらにもう一人は、ポンチョらしきものと、手には肉厚の包丁。そのカーソルは二人と同じようにオレンジに染まっており、名前は Pohと書かれていた。
そしてメイを羽交い締めにしている袋男 ......ジョニーブラックの袖と手袋の間から何かがのぞいている。
(笑っている棺から手が出てるペイント ......まさか ......こいつら ......!?)
「で、ヘッド。こいつらどうする ?」
「Wait.今考えている」
そう言いながらポンチョのようなものを着た男性 ......Pohが歪な笑みを浮かべる。
その笑みを見た瞬間、身体を本能的な恐怖が襲った。例えるなら、目の前に捕食者がいるような ......、そういう圧倒的なまでの蛇と蛙の関係、純粋な力の差。そういったものを一瞬で察知する。
それと同時に漸く思考が現実に向く。それはずっと仲良くしてきたギルドメンバーが三人も殺されたと言うこと。そして自分達もいつ殺されるかわからないということ。それと同時に三人の特徴から、さっき考えていたことが真実であることを悟る。
笑う棺と呼ばれる最近有名な殺人ギルド。まだ属するプレイヤーは少ないが全員が全員攻略組レベルの強さを誇る。その中でも有名なのは幹部3人、 ――ジョニーブラック、ザザ、そしてもう一人 ――とギルマスである Pohである。
それを自覚し、身体が震える。ガクガクと、歯の根が合わないほどに震える。脇を見ると、メイは羽交い締めされているのもあるだろうがガクガクと震えている。が、それはまだマシで、へたり込んでいるアンスは、股間の部分が濡れていて、眼から涙が漏れていた。
「......そんなに怖がらなくていい。君たちももうすぐ主の御許へと導かれるのだから。おぉ、 Jesus。先に逝った者達もきっと待っていることだろう。 Amen」
急に真横からそんな声が聞こえ
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