第十二幕その四
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「そうしましょう」
「何か本当に何日もかかってですね」
「この街を楽しむことになりそうね」
「そうですよね」
「何かね」
さらに言うトロットでした。
「この街にいると楽しいことばかりね」
「オズの国の中でも」
「そう思ったわ」
「実際に大阪は楽しい場所でして」
「こうしてなのね」
「美味しいものにお笑いに」
それにというのです。
「大阪城と住吉さんもありますよ」
「そうなのね」
トロットはカルロスの言葉に笑顔で応えました、そしてです。
皆で河豚を食べた後でお笑いの劇場に行ってそれからです、晩御飯にお好み焼きやたこ焼きを食べに行くところで。
ふとです、トロット達は高い鉄筋の塔の前に来ました。そしてそこにあるお猿さんに似たお顔の金色の像を見てでした。トロットは首を傾げさせました。
「この塔と像は何かしら」
「通天閣とビリケンさんですね」
「ビリケンさん?」
「幸運の神様なんですよ、大阪の」
「幸運のなの」
「足の裏を?くとですね」
見れば足の裏を出して座っています。
「ご利益があるって言われています」
「それじゃあ私達も足の裏を掻くと」
「何かいいことがあるかも知れないですね」
「じゃあ掻いてみるわね」
早速です、トロットはビリケンさんの足の裏を掻いてみました。そうしてからカルロス達に言いました。
「これで何かいいことがあればね」
「嬉しいですよね」
「ええ、それならね」
カルロスに笑顔で応えました。
「本当に」
「そうですよね」
「そう、そしてね」
「そして?」
「これで何かあれば」
その時はといいますと。
「ビリケンさんに感謝しましょう」
「それじゃあね」
「しかしこの像はあれだね」
キャプテンはビリケンさんを観つつ思いました。
「タフト大統領に似てるね」
「そういえばそうね」
トロットも言われて思いました。
「よく見れば」
「それでいてアジア系の顔立ちだね」
「あと座り方はアフリカ系ね」
「そんな風だね」
「不思議な像ね」
「この上にもありますよ」
カルロスは二人に通天閣を指差してさらにお話しました。
「ビリケンさんの像は」
「あら、そうなの」
「塔の中に入ってみますか?」
「それじゃあね」
そう聞いてでした、トロットも好奇心をくすぐられてです。
皆で通天閣の中にも入ってそこの五階のビリケンさんの像も見てです、トロットはそのビリケンさんの足の裏も掻きました。そうしてからたこ焼きとお好み焼きを食べたのですがその両方についてです。
モジャボロはビールを飲みつつ満面の笑顔で言いました。
「こんな美味しいたこ焼きとお好み焼きがあるなんて」
「信じられないわよね」
「最高の美味しさだよ」
トロットにも言います
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