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妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
第18話 行ってきます
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はダメだ。
後少しで全てが叶う。
自由が、真の自由のためにも

「いいえ…別に彼は必要ではないわ。 都合のいい生贄は居ますもの…」

ソファーの前にある自身の机の引き出しからまた別の写真付きの書類を手に取る。
その書類に付いている写真に写っているのは緋髪が似合う美女がキリッとした顔で出ていた。

「そう…まだ貴女が居る。…それに、彼を駒として使うのなら人質が必要よね」

それか、彼を洗脳するか――


「ジークレイン、今帰ったわ」

「あら、ウルティアお帰りなさい」

「ただいま」とと返事してから疲れた様子で客間のソファーに座る黒髪の女、ウルティアは肩を少し揉んでマッサージを始める。どうやら肩こりが出たみたいだ。

「そうだ、例の情報を掴めたかしら」

「いいえ、何も。一応彼の家を見張ってみたけど…魔法の妨害で何も知ることはなかったわ」

「そう…ご苦労さま」

「ええ…結局、彼はどうするの?」

問いかけてくるウルティアにジークレインは…残念そうな表情を浮かべて答える

「――諦めるわ。彼じゃなくても、いい生贄は居るしね」



彼女たちの――いいや、物語のカウントダウンは、確かに動いていた。


◆◆◆◆◆◆



「それじゃ、行ってくるよ」

「ああ…行って来いクソガキ、必ず帰ってくるんじゃ」

「とーぜん」

まだ陽が昇っていない朝――レッドは妖精の尻尾(フェアリーテイル)総長(マスター)、マカロフに挨拶してマグノリアから旅立つ。

クエストに行く時にいつも持っているリュックサックを肩にかけ、彼は妖精の尻尾のギルドをひと目振り返り、そして自分の道に進んだ。

朝早く行く必要あるか?――特に無い。強いて言うなら面倒なことになりそうなので早めに出ただけだ。

単純にナツにまた勝負をぶっかけられて面倒くさいので、かけられる前にまだ誰も起きていないであろう時間で旅立つことにした。

事前にマカロフに伝えてあったせいか、マカロフが見送ってくれたのだが。

そして、マカロフの孫であるラクサスにも、通信魔水晶で伝えてある。

「いつでも呼べ、必ず手を貸す」と言われたおかげで、次呼ぶことがあったら手を貸してもらおうとレッドは思う。

一回目で成功するとは思わない…それに今回はエドラスの調査だけ。本格的に決着を付けるのはまだ先の予定なので、それまでには待っててもらおう。


マグノリアの街から出て森の中歩いている時、自然と隣に黒い影が歩み寄ってくる。
気配と”気”で感じる、相棒だろう。なら警戒する必要はない。

「よう、準備は?」

「大丈夫です。今でも行けます
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