第5章:幽世と魔導師
第162話「避けられない無謀の戦い」
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守護者は無傷だった。
「ぬ、ぅ……!」
悪路王は刀を抜くものの、ダメージが大きくその場に膝をつく。
それでもただでは終わらず、その刀を霊術で封印する事で使用不可にした。
「まずい……!」
一方で、跳びあがった守護者は天探女達がいる場所を見つける。
それを見て山茶花が焦る。
「猫又!」
「にゃ、ぁっ!」
すぐさま猫又の槍を足場に跳躍。
攻撃を阻止させようと槍を繰り出す。
「はぁっ!!」
―――“槍技・一気通貫”
―――“神撃”
ドンッ!
「がはっ……!?」
だが、その一撃と、保険のために繰り出した霊術も無駄だった。
槍は逸らされ、霊術は霊力を纏わせた手に弾かれる。
逆に反撃に蹴りを食らって山茶花は地面に叩きつけられた。
「にゃ!?」
ギィイン!!
そして、そのまま矢が放たれる。狙う先は猫又。
咄嗟に反応する猫又だが、致命傷を避けただけで矢は肩に刺さってしまう。
しかも、その矢には瘴気が込められており、瘴気が体を蝕む事で猫又は戦闘不能に陥った。
「……これで、終わり」
―――“弓技・閃矢-真髄-”
守護者はそのまま地面に着地し、天探女のいる方へ矢を放った。
「くっ……!鞍馬!」
「わかっている!!」
―――“扇技・護法障壁”
―――“慈愛障壁”
ギィイイイン!!
既に、鞍馬達を庇った事により、天探女は戦闘不能に陥っていた。
そのため、今度は織姫と鞍馬が天探女とコロボックルを庇うために障壁を張る。
「くぅぅうう……!」
「っ……!」
二重の霊術により、矢を何とか防ぎきる。
……だが。
―――“弓技・瞬矢-真髄-”
「(二撃目……!早すぎる!!)」
既に、守護者は追撃を放っていた。
ただでさえギリギリだったというのに、その追撃が防げるはずもなく。
―――“瓢纏槍”
ギギギィイン!!
「なっ……!?」
「下がりな!!」
……当たる寸前で、風の槍に矢が相殺された。
「お前は……」
「話は後だ!ちっ……あたしまで出る事なるなんて……っ!?」
―――“三雷”
霊術を放った紫陽が、鞍馬達を下げつつ術式を練ろうとした時、守護者に向けて三つの雷が放たれる。
「そうだ、あいつら……!」
放ったのは、久遠だ。
式姫達が回復している間に、アリシア、アリサ、すずか、久遠の四人は他の面子の治療と避難を行っていた。
そしてそれが終わり、久遠が攻撃を放ったのだ。
「くぅ…
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