ペルソナ3
2074話
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気が付いたのか、周囲にいる他の教師達もこっちに視線を向けてくる。
そんな視線をスルーしながら、俺は目的の人物の姿を探し……
「鳥海先生!」
「え? アルマー君? どうしたの!?」
俺の担任の教師の鳥海が、俺を見て大きく目を見開く。
そんな教師の方に、俺と……自然と一緒に来た明日菜も、近づいていく。
「学校を辞めるって話は聞いてますか?」
「ええ、理事長から聞いてるわ。てっきりもう、学校に来ないと思ってたんだけど……」
「まぁ、学校を辞めるんだし、世話になった鳥海先生には挨拶しておこうと思って」
「……そう。それで、その……そちらは?」
鳥海の視線が明日菜に向けられる。
一瞬、ほんの一瞬ではあったが、その視線に嫉妬が込められていたのは間違いない。
まぁ、自分と同じ20代でも、明日菜と鳥海では色々と大きく違うしな。
「あー……一応俺の付き添いって事になる、のか?」
「はい。ちょうど時間があったので、アクセルが通っていた高校をちょっと見てみたくて」
俺と接する態度ではなく、よそ行きの態度で答える明日菜。
一瞬、鳥海と明日菜の間に火花が散ったような気がしないでもなかったが……まぁ、その辺りはどうでもいいか。
「そうですか。それで、アルマー君が学校を辞めるのは家庭の事情と聞いてたけど……」
「そうなりますね」
ペルソナ世界からホワイトスターに……家に戻るのだから、一応家庭の事情と言っても決して間違いではない筈だ。
「転校生がたくさん来た1年だったけど、いなくなる生徒も多いのね」
溜息を吐く鳥海と少し話し、一応挨拶を終えたという事で職員室を出る。
……職員室にいた独身の男の教師、中には既婚の男も含まれていたが、そんな面々からの嫉妬の視線が背中に突き刺さっていた。
まぁ、明日菜はそれだけ目立っていたって事だろうな。
「アルマー!」
「……おう。お前も顔を出すと思ってたよ」
職員室を出た瞬間、そこには友近と宮本の姿があった。
少し離れた場所には、順平や有里、チドリ、アイギス、山岸、真田といった面々もいる。
そして……当然のように、ゆかりと千鶴の姿も。
そんな中で真っ先に声を掛けてきたのが友近だったのは、俺が誰と一緒にいるのが明日菜だからこそだろう。
「おい、アルマー、お前この美人のお姉さま、一体誰だよ。こんな美人がいるなら、俺に紹介してくれたって……お前、もしかしてあの2人と付き合ってるのに……」
「少し黙ってくれないか。私もその辺りを聞かせて貰いたい」
「ひっ!」
美鶴の言葉に、俺に向かって文句を言おうとしていた――そして、あわよくば明日菜とお近づきになろうとしていた――友近は、黙り込む。
一言で友近をやり込めた美
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