ペルソナ3
2074話
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いおい、ちょっと見ろよあれ。あれって2年のアクセルだよな!? 岳羽と桐条を恋人にしたとかいう、全男子生徒――女子生徒も一部含む――の敵の!」
「あ、ああ。間違いない。いや、けど……一緒に連れてるあの美人は誰だよ! おい、この辺にあんな美人がいたか!?」
「いる訳ねえって。つまり、あの美人は間違いなくアクセルの関係者って事になる!」
「きーっ! お姉さまに手を出しておきながら、それでもまだ足りないの!?」
「なんつーか……ああもう、なんつーか……なんつーかーっ!」
「げっ、嫉妬のあまり、錯乱したぞ。衛生兵、衛生へーいっ!」
そんな声が周囲から思い切り聞こえ、同時にこれでもかと言わんばかりに嫉妬の視線が向けられる。
「ふふっ、ふふふ」
そんな俺とは裏腹に、美人扱いされて嬉しそうに笑みを浮かべる明日菜。
「いや、お前……俺の恋人扱いされてるって分かってるのか?」
「……え?」
どうやら、本当に都合の良いところしか聞いていなかったらしい。
明日菜は恋人という言葉を理解し、次第に顔を赤く染めていく。
「おい、見ろよ。アクセルが少し囁いただけで、あんな年上の美人をメロメロにしたぞ。一体、どうなってるんだよ」
そんな声も聞こえてくる。
まぁ、明日菜も20代だしな。
それに、中学生の時もそうだったが、明日菜の顔立ちは非常に整っている。
年齢も上がり、今は少女ではなく女としての色気も漂わせ始めている。
……まぁ、夜の生活という点ではあやか達に劣ってるので、色気はあっても女の艶という点ではあやか達に遠く及ばないのだが……それでも、高校生の目から見れば、間違いなく極上の美人と言ってもいいだろう。
「ほら、行くぞ。ここでいつまでもこうしていれば、これ以上に人が集まってくるし」
「え? あ、ちょっ、アクセル!?」
顔を赤くしている明日菜の手を、半ば強引に引っ張りながら校舎の中を進む。
休み時間だからというのもあるが、やはり高校に私服を着ている者がいれば、当然のように目立つ。
最初は美人だと言われていた明日菜も、俺の恋人扱いされていると知ってからは、照れで今までのような仕草は出来なくなってしまったらしい。
それでも、明日菜にとって高校生活というのは色々と懐かしいものがあるようで、月光館学園の校舎を興味深そうに眺めつつ……やがて、職員室に到着した。
職員室の扉を開けると、近くにいた何人かの教師が俺の方を見て……俺が私服姿であることに驚き、そして俺と一緒にいる明日菜に目を奪われる。
まぁ、30代くらいの男の教師だし、明日菜に目を奪われるのは当然か。
今が冬だから服装も大人しいが、もしこれで夏なら、男の教師の目にはもっと力が入っていたのは間違いない。
そんな男の教師に
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