=体育祭編= セレクト・アウト
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と下がる。野球でピッチャーの放つ球種を一つに絞って打とうとするような、リスキーだがこの場では確実な方法だった。
『氷の食中花に誘い込まれた所を一撃バインドォォォッ!!お前が密林のラフレシアだ轟ッ!!』
『それ誉めてないだろ』
落ちてきた水落石は、全員に一切力が入らないとばかりに氷上を転がり、見ているこちらが苦しく成程にぜいぜいと全力で呼吸していた。どうやら、もう体の自由は戻ったようだ。周囲の氷を個性で溶かし、轟は審判のミッドナイト指示を待った。
「み、水落石くん……まだ戦える?」
「ぜひゅー、ぜはー、ゴホッ、コフッ、ぜぇー!!」
「うん、これ無理ってことでいいよね。という事で勝者、轟くんッ!!」
全身に霜を被って凍えそうになりながら、ミッドナイトは戦いの終了を宣言した。
「はぁー、はぁ、とどろき………助かっ、はぁー……」
「………何があったか知らんが、休んでろ。運んでやるから」
こうして、水落石拓矢の体育祭は終わった。
多くの謎と、全身筋肉痛を残しながら。
「――負けちゃった」
「うん、凄く頑張ったのに残念だったね。でも、いい戦いだった」
「うん………つぎも、がんば、れ………、………すぅ」
「…………眠ったか。それにしても水落石くん、ね。まさか本当に芽吹いていて、それがこんなにも深く彼女と結びつくとは………恥を忍んで、会いにいかなければね」
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