第十一幕その八
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「我が国自慢のね」
「とても素敵な牧場ばかりだからね」
「それを見ているだけで幸せになれるの」
「そうよね」
「それでだけれど」
トロットにさらにお話した女王でした。
「貴方達はもう帰るのよね」
「ええ、この国を出たらね」
「エメラルドの都に帰ってそして」
「あちらでも楽しく過ごすわ」
「そうね、そういえば私もずっと都にお邪魔していないわね」
「イッソスの国から出たこともないわね」
「そうなのよね」
このことは少し寂しそうに言う女王でした。
「それにバド王、フラフ王女とも会っていないし」
「ドウ一世やメリーランドの女王ともよね」
「会ってないわ」
「皆お友達なのにね」
「携帯でやり取りはしていても」
それでもというのです。
「それでもね」
「そうよね、じゃあ機会があったら」
「その時はね」
「一緒にね」
「楽しくね」
「同じ時間を過ごしたいわ」
こうトロットにお話しました。
「皆とね」
「そうなれたらいいわね」
「本当にね」
「大阪でとか」
ここで冗談でこの街の名前を出したカルロスでした。
「どうでしょうか」
「大阪?」
「日本にそうした街があるらしいの」
トロットが大阪と聞いて怪訝なお顔になった女王にお話しました。
「何でも凄く賑やかで楽しい街らしいわ」
「そうした街があるのね」
「ええ、外の世界の日本にはね」
「日本は私も知ってるけれど」
それでもとです、女王は整ったお顔を傾げさせながら言いました。
「大阪って街ははじめて聞いたわ」
「面白い街らしいのよ」
「そうなの」
「どういった街か私も興味があるわ」
「日本なら」
このお国ならとも言う女王でした。
「瓦の屋根のお家と木の建物で食べものもね」
「生ものっていうのね」
「お寿司とかお刺身とか」
そうしたものを思いついた女王でした。
「そうしたものかしら」
「そうよね」
「そんな風かしら」
「私もそう思うけれど」
「それでもなのね」
「具体的にどんな街かはね」
それはというのです。
「私も知らないから」
「面白い街なら言ってみたいわね」
「何でも物凄く人が多い街らしいからそこからアメリカに移民に来てる人もいるかしら」
こう考えたトロットでした。
「だとしたらオズの国にも反映されているのかしら」
「大阪もオズの国にあるっていうのね」
「そうかも知れないわ」
こういお話したのでした。
「そうも思ったわ」
「それじゃあ若しオズの国に大阪があったら」
それならとです、女王は興味深そうなお顔で言いました。
「行ってみたいわね」
「そうよね、日本人街なのは間違いないわ」
「日本の街だから」
「それは間違いないと思うけれど」
「果たしてオズの国に反映
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