猫娘と期末試験編
NO.054 爆豪の心境の変化について
[1/4]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
テスト期間だとはいえ、演習も含まれているために出久と爆豪、そして切島の三人は爆豪の家で勉強がてら組み手をしていた。
切島に関しては一見頭は悪そうに目るものだが、それでも倍率300倍の中を潜り抜けてきた猛者なのだから勉強をしっかりすれば大丈夫なのである。
……ちなみに、爆豪の母、光己は爆豪が出久を(切島も付いてきているとはいえ)家に呼んできたのだからそれはもう大変な騒ぎであった。
一部始終を抜粋。
「あ、あなたもしかして緑谷さんとこの!?」
「は、はい……お久しぶりです。光己おばさん」
「いやー……女の子になっちゃったって聞いていたけど、これは驚いたわ。ねぇ、勝己にイジメられてない……?」
「はい。最近かっちゃんはとても優しいので……」
「へぇ〜?」
光己はそう言って爆豪の方へと笑みを浮かべながら見る。
「変な目で見んじゃねーよ、クソババァ!! デクもいらん事喋るな!!」
要約して出て行け!と光己に言う爆豪に、光己は「それじゃお邪魔虫は退散するとして、二人とも楽しんでってねー」と言って出て行った。
「なぁ、爆豪。お前のかーちゃん、なんか面白いな」
「面白くなんかないわ!! とにかく、勉強始めっぞ! 特に切島! 俺やデクと比べててめぇはギリギリなんだからビシバシ行くぞ!?」
「おう、頼むわ」
「うん。それじゃ始めようか」
そして始まる三人での爆豪の部屋での勉強。
切島はこれで集中すればなんとかなるものだから、意外に教え上手な天才肌の爆豪に、それを分かりやすく切島に翻訳している出久の手腕で勉強はすこぶる捗っていたために、
「でもよ。なぁ爆豪に緑谷。お前ら二人とも最近まであんな関係だったのに呼吸が合ってるよな……?」
「そ、そうかな……?」
えへへ、と嬉しそうにはにかむ出久。
そして「ふんっ」とそっぽを向く爆豪。
「でも、僕もそこは気になっていたんだ。ねぇ、かっちゃん」
「あん……?」
「前まで僕の事を邪見にしていたのに、どうしてこんなに優しくなったの……? その、やっぱり僕の身体の事で思う事とかあるのかな……」
出久がそう言った途端になぜか空気が悪くなった気がした切島。
切島も出久の件に関しては知っているので、地道に生命力を減らしていくしか今のところは手が他にないから気にはしていた。
「…………別に、てめぇの身体がどうとか関係ねーわ。ただ、てめぇと話し合う事で互いに平等な立ち位置に立てたと思ったから、態度を改めただけだ。
前にも言ったと思うが、『クソデクはクソデクだ! 男だろうが女だろうがてめぇはてめぇだろうが!!』って言う方針は変わってねぇよ」
「そっか、よかった……。あれ? でも、切島君の前でそれ話して大丈夫なの?」
出久と二人だけなのなら話
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ