第44話
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〜ボート小屋〜
「そ、それじゃあエマさんも”魔女”なんですか……!?」
「ええ―――正確には”魔女の眷属”の一人ですね。この子はセリーヌ。私の眷属で、家族でもあります。」
「ま、使い魔といった方が通りがいいかもしれないわね。とりあえずヨロシク。まあ、ヨロシクしないでもいいけど。―――それと先に言っておくけど、幾ら使い魔だからといってアンタ達の担任の滅茶苦茶な存在の使い魔連中と一緒にしないでよ。一般的に使い魔っていうのはアタシみたいなのが”常識”でリィンの使い魔連中はハッキリ言って”使い魔である事自体が非常識過ぎる存在”ばかりなんだからね。」
「ハハ……」
「アハハ………」
自分の事を知って驚いているユウナに説明を補足したエマはセリーヌを紹介し、紹介されたセリーヌは答えた後ジト目になり、セリーヌの答えを聞いたリィンとセレーネは苦笑していた。
「…………」
「……どれだけなんですか。旧Z組のメンバーというのは。」
「正直、わたしも同感です。」
「ふふ………」
一方ユウナは口をパクパクさせてセリーヌを見つめ、疲れた表情で呟いたクルトの言葉にアルティナは頷き、その様子を見守っていたゲルドは微笑んでいた。
「ですがよかったのですか?”魔女”の事を明かしても。」
「ま、そっちの黒兎にはもう知られちゃってるし、そっちには”異世界の魔女”までいるんだから隠す必要なんてないでしょ。」
「ふふ、それに皆さんにも知ってもらいたかったんです。……同じ”Z組”として、ただ隠して遠ざけるのではなく。この世に”裏の世界”が実在し、時に問題を引き起こすことも。」
セレーネの問いかけに答えたセリーヌはゲルドを見つめ、エマは微笑んだ後静かな表情で答えた。
「あ……」
「幻獣に魔煌兵……例の花のような存在ですね。」
「まあ、エレボニアでは”煌魔城”がクロスベルでは”碧の大樹”が現れたくらいですし。」
「ああ―――そして系統も違うが”結社”も”裏の世界”の存在だ。」
「そうだ、さっきの……!」
「……子供みたいな声だったけど、その人も先月の特別演習で教官達が戦った”結社”の人なのかしら?」
リィンの話を聞いて血相を変えたユウナは声を上げ、ゲルドは静かな表情で訊ねた。
「ええ。――――結社でも有名な存在の”執行者”の一人かと。」
「そうか……地下の霊脈を操作していたみたいだが。やっぱり彼らが、幻獣や魔煌兵を出現させているのか?」
「……可能性はあります。ただ、エレボニア由来の魔煌兵や幻獣が現れている理由はわからなくて。想像したくはありませんが………”姉さん”が関与している可能性はあるかもしれません。」
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