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天使のような子に恋をした
天使のような子に看病してもらった
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けると、そこには夢の中でも会った俺の大好きな人が。

「ふふっ、南さんじゃなくてことりでしょ?」

「あっ、ごめん……つい」

「ううん、謝ることじゃないよ。それより、具合は大丈夫?」

「まあ大丈夫……だけどどうしてここに?」

「前原くんから誘われたんだ。一緒にお見舞いに行かないかって。その……ダメだったかな?」

「なっ、そんな訳ないじゃないか。寧ろ嬉しいよ」

 良かったと声を漏らすことり。そういえばお見舞いに来るとか言ってたな、アイツ。ことりを誘ったのは俺を思ってのことだろう。いや、我が親友には本当に頭が上がらない。というか翔真、いつの間にことりと連絡先を交換してたんだ。

 部屋の壁に掛けてある時計を見ると、既に短い針が4と5の間を指していた。自分でも吃驚するほどの爆睡ぶりに思わず苦笑い。

「それにしても蒼矢くん、凄い汗だね」

「えっ、ああ、そうだな……」

 全身汗びっしょりで気持ち悪い。早急にでも着替えたいくらいだ。もしかしなくてもあの夢が原因だろう。

「……酷く魘されてたよ? ことり、ことりって何回も私の名前を呼んでたし……」

「そう、だったのか……」

 今でも鮮明に思い出すことが出来る。公園の空気感と、ことりの悲痛な声。俺にとって、今まで見た中で一番の悪夢だった。寝言を言うのも頷ける。

「それでね、我慢出来なくなって、手を握ったら蒼矢くんが起きたんだ。……こんな風にね」

 少しだけ頬を赤らめながら、そっと俺の左手を両手で握ってくることり。柔らかく、安心させる温かさがあるようなことりの手。ふむ、これは確かに夢から覚めるのも分かる。

「そっか。それじゃあ俺、ことりに助けられんだな。本当にありがとう」

「ふふっ、どういたしまして」

 朝起きた頃と比べると、風邪の症状がかなり回復して大分楽になった。これなら、明日にでも学校に復帰出来るかもしれないけど、念の為明日も休んだ方がいいかもしれない。

「あれ、そういえば翔真はどこいるんだ?」
「あ、前原くんは今出掛けてる──けど、丁度帰ってきたみたいだね」

 ことりの言う通り、部屋の外から足音が聞こえる。でもそれは一つだけでなく、複数あるように思える。翔真の他にも誰かいるみたいだ。

「おっす、入るぞー。蒼矢は──おう、起きたか」

「こんにちは、蒼矢くん!」

「お久しぶりです神崎くん。お邪魔しています」

 部屋に入ってきたのは翔真と、何故か穂乃果さんと園田さん。どうしてこの2人もいるのか。そんなことを一瞬思ったけど、ことりがいるならこの2人がいても何らおかしくないな。

「よう、翔真。それに穂乃果さんと園田さんも。わざわざありがとう。それと、ごめん」

「いいって
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