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ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第35話 白熱、球技大会!忍び寄る聖剣の影!
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機の外に出ようとするがもう一人の栗色のツインテールをした少女は首につけていたペンダントを見て物思いにふけっていた。


「おい、イリナ。もう着いたんだぞ?」
「あ、ご、ごめん。ゼノヴィア……」


 青髪の少女……ゼノヴィアに呼ばれた栗色のツインテールの少女……イリナは慌てた様子で返事を返した。


「全く、しっかりしてくれないか?我々は大事な使命を持って日本に来たのだぞ、久しぶりの故郷だからと言って気が緩んでないか?」
「そんなことないわ、ただイッセー君の事を思い出しちゃって……」
「イッセー……行方不明になったお前の幼馴染だったな?」
「うん、私の大切な幼馴染なの。私も色々調べているんだけど未だに見つからない……」
「確か警察の捜査では未だに発見されていないのだったな、何年捜査しても見つからないという事はこう言っては何だがもう生きていないのではないか?」
「……」
「……すまない、失言だったな」
「ううん、いいの。私がいつまでも引きずっているのが悪いんだから……」


 自分の失言に気が付いたゼノヴィアはイリナに頭を下げる。イリナはペンダントをそっと握りしめながらゼノヴィアの謝罪を受け入れた。


「このペンダントはね、私が日本を離れる事になった時にイッセー君がくれた物なの。離れるのが嫌で大泣きをしていた私を元気づけてくれたイッセー君は私にまた会おうね、って約束してくれた。これがあればまたイッセー君に会えるって思っていた……でもイッセー君のご両親が事故で亡くなってイッセー君まで行方不明になったって知らせを聞いたとき、私は死にたいって思うほど絶望した」
「イリナ……」
「そんな私を支えてくれたのがお父さんやお母さん、そして貴方だったよね、ゼノヴィア」


 イリナはニコッとゼノヴィアに微笑んだ後、キリッとした決意を込めた表情を浮かべた。


「聖剣を奪いし者コカビエル……奴がこの日本で何をしようとしてるのかは分からない。でもイッセー君と過ごしたこの国をメチャクチャにしようっていうなら絶対にさせない」
「……無論だ、私も主のため、そしてお前の為に戦おう」
「ありがとう、ゼノヴィア……」


 ゼノヴィアに手を差し出されたイリナはその手を握り返し立ち上がった。


(イッセー君、君がいないこの国に私は帰ってきたよ。君と過ごした大切なこの国を守る為に……)
 



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