第3章
月光校庭のエクスカリバー
第28話 エクスカリバーを許さない!
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悪魔キラーの聖剣さまだぜ!」
フリードは膝を着く僕を見て嘲笑いながら手に持つ聖剣を舐める。
こんな男が持ち主なんて、エクスカリバーも運がなかったね。同情しないけど。
なんとか足に力を込めて立ち上がるけど、依然として体に力が入らない・・・・・・。
「さーて、そろそろクソ悪魔キルを実行しましょうかねぇ!」
「クッ・・・・・・!」
フリードは聖剣を振りかぶって満足に動けない僕めがけて飛びかかってきた!
僕はなんとかその斬?を防ごうと手に持つ魔剣を盾にする。
ガキィィン!
「あれぇ?」
だが、彼の聖剣と僕の魔剣がぶつかることはなかった。
僕たちの間にふたつの人影が飛び込んできて、手に持つ何かで彼の聖剣を受け止めていた。
「無事か、木場!?」
いっぽうの人影の正体は明日夏くんだった。もういっぽうは見知らぬ女性だった。
「「ハァッ!」」
「アァオ!」
明日夏くんと女性はつばぜり合いになっていたフリードを押し返した。
「どこの誰かと思ったらぁ、あんときガキじゃねぇかよ。ヤッホヤッホー、おっひさー」
「・・・・・・まさか、またてめぇに会うことになるとはな」
嬉々として挨拶する彼に明日夏くんは忌々しい者を見るような視線で睨みながら言う。
「ちなみにそっちのお嬢さん誰かなぁ? もしかしてぇ、彼女さんですかぁ? ならぁ、キミを動けなくしたあとぉ、ゆっくり寝取ってやるよぉ! お姉さん、いい体してるしぃ♪」
「・・・・・・下衆が」
体を舐め回すように見られた女性は心底嫌悪感を感じた様子で吐き捨てた。
「・・・・・・相変わらず、耳障りな奴だ」
「・・・・・・それよりも、明日夏──」
「・・・・・・ああ。あの剣──普通じゃねぇな?」
警戒心をあらわにしてフリードの持つ聖剣を睨む二人に僕は告げる。
「・・・・・・あれは──エクスカリバーだよ」
「「ッ!?」」
それを聞いた二人はさらに警戒心を上げてエクスカリバーを睨む。
「・・・・・・なんだっててめぇみたいなイカレ野郎がそんなもん持ってんだよ?」
「さーて、なんででしょうかねぇ♪」
明日夏くんの問いに答えず、フリードは醜悪な笑みを浮かべて聖剣の切っ先を明日夏くんたちに向ける。
はなっから答えなど期待していなかったのか、明日夏くんは気にすることなく手に持つ刀を逆手持ちに切り替えて彼の動向を警戒する。
女性のほうも日本刀を構え、同様に警戒する。
「──下がってくれ、明日夏くん」
僕は明日夏くんの肩に手を置きながら言う。
「──奴は僕の獲物だ」
「──そのザマで何バカ言ってるんだ?」
明日夏くんの言う通り、時間が経って聖剣のオーラが弱まっ
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