第3章
月光校庭のエクスカリバー
第28話 エクスカリバーを許さない!
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「・・・・・・破棄された所とは言え、これはちょっと・・・・・・」
「つい最近、堕天使と悪魔がひと騒動したとは聞いてたけど」
もともとひどいありさまではあったが、フリードとグレモリー眷属たち、堕天使レイナーレとイッセーの戦闘でよりひどい状態になっていた。
「・・・・・・どうでもいい。潰し合いなら勝手にやってろだ」
少年が興味なさげに吐き捨てる。少年にとって堕天使と悪魔が潰し合いをしようが、その果てにどうなろうが興味のないことだった。
「しかし遅いな?」
最初に口を開いた少女がローブのフードを取る。前髪の一部に緑色のメッシュを入れた青髪で目つきが鋭い少女だった。
「待ち合わせ場所はここで合ってるのか?」
少年も少女の一人に訊きながらフードを取る。黒髪で青髪の少女よりも鋭い目つきをした褐色肌の少年だった。
「間違うはずがないわ。ここは私が両親と過ごしたところよ。子供のころにねぇ」
少女の一人がフードを取る。栗毛の髪をツインテールにした天真爛漫そうな少女だった。そして、懐から一枚の写真を取り出す。その写真はなんと、現在木場の様子を一変させた原因である幼いイッセーと明日夏、その二人と同い年ぐらいの子供が写った写真と同じものだった。そう、少女の正体はその写真にイッセーと明日夏と一緒に写っている栗毛の子供なのだった。
「あ、かわいい」
最後の少女が写真を見て感想を言いながらフードを取る。黒髪をポニーテールにした人懐っこそうな少女だった。
「そっちの男の子たちは?」
「幼馴染みよ。よく一緒に遊んでたの。元気にしてるかなぁ? せっかくだからあとで顔を出しに行こうっと」
「そんなことより、先に来てる奴らは何やってるんだ? 場所がここならすでにだいぶ過ぎてるぞ」
彼らがこの廃教会に訪れたのは、とある任務のための情報提供者たちとの合流場所がここだったからだった。だが、少年の言う通り、合流時間が大幅に過ぎてもに情報提供者たちがいっこうに訪れてこなかった。
「何かトラブルがあったと見るべきか?」
最後に青年がフードを取る。白髪をオールバックにした落ち着いた雰囲気を放つ青年だった。
「やむを得ん。三手に別れて探索を行う。私は一人で、キミたちは二人ずつで探索に当たってくれ」
「わかった」
「はーい」
「はい」
「了解」
「二時間後にここで落ち合おう」
青髪の少女と栗毛の少女、黒髪ポニーテールの少女と少年でペアとなり、少年少女たちは廃教会をあとにした。
「さて・・・・・・・・・・・・最悪な事態になってなければいいが」
青年はほぼ確信じみた予感を覚えながら、情報提供者たちを探しに廃教会をあとにした。
―○●○―
首に刃物を
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