暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
ペルソナ3
2072話
[2/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
その声に視線を向けると、そこにはラピスがいた。
 その隣にはルリがいて、手を繋いでいる辺り姉妹っぽい。
 いや、実際に義理ではあるが姉妹なのは間違いないんだけどな。

「ラピス、ルリも。久しぶりだな。元気だったか? 何だかんだと、今回は戻ってくるのに結構長く掛かったからな」
「うん。……アクセル、元気?」

 無表情のまま、小首を傾げるラピス。
 ルリの方も、俺に視線を向けていた。

「うわ、可愛い……ねぇ、ちょっと。アクセル。この子って誰? 妹?」

 ゆかりは俺の方を見ながら尋ねてくる。
 あー……この辺については、まだ説明していなかったか。

「いや、妹じゃなくて娘だな。この2人共」
『え!?』

 ゆかりだけではなく、美鶴の口からも驚愕の声が上がった。
 それだけではなく、目を大きく見開いて俺の方を見ている。

「えっと……その、冗談か何か?」
「いや、真面目に。もっとも、実の子供って訳じゃなくて、俺の養子だけどな」

 その言葉に、ようやく安堵の息を吐くゆかりと美鶴。
 いや、それでも恋人が養子とは言え2人の子持ちとなると、本来ならもっと驚いてもいいと思うんだが……
 そう尋ねると、ゆかりは呆れの視線を向けてくる。

「だって、あのアクセルよ? 私と美鶴先輩を眠らせてくれなかった。小さい頃からそんな様子だと、もしかしたら……って、そう思ってもおかしくないじゃない」
「……新しい、お母さん?」

 俺とゆかりの会話から関係の予想が出来たのか、ラピスがそう尋ねる。
 ルリもそうだが、特に嫌悪感の類がないのは、それだけシャドウミラーの空気に染まってきたという事なのだろう。

「きゃあああっ! か、可愛い……ねえ、ちょっと、アクセル。この子、本当にアクセルの子供なの!?」
「うぷ」

 ゆかりに抱きしめられたラピスは、少しだけ苦しそうな声を出す。
 だが、それでもゆかりに対してそこまで嫌なものは感じてないのか、じっと見つめる。

「アクセル……その、彼女達が養子だというのは……」
「事実だ」

 少しだけ恐る恐るといった様子で尋ねる美鶴に、そう返す。

「アクセルさん。向こうでエリナさん達が探してましたよ?」

 そんな俺と美鶴の話に、ルリが顔を突っ込んでくる。
 いや、だが……エリナか?」
 何かあったのか?

「分かった。取りあえずこの場は任せるな」
「はい。……全く、バカばっか」

 俺の言葉に、ルリはそう答えつつも、口には小さな、そして幸せそうな笑みが浮かんでいる。
 ラピスだけじゃなくて、ルリもシャドウミラーの空気に馴染んできたようで、何よりだ。

「ラピス、悪いけど俺は色々とやらないといけない事がある。話は……そうだな。後でゆっくり
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ