ペルソナ3
2072話
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その声に視線を向けると、そこにはラピスがいた。
その隣にはルリがいて、手を繋いでいる辺り姉妹っぽい。
いや、実際に義理ではあるが姉妹なのは間違いないんだけどな。
「ラピス、ルリも。久しぶりだな。元気だったか? 何だかんだと、今回は戻ってくるのに結構長く掛かったからな」
「うん。……アクセル、元気?」
無表情のまま、小首を傾げるラピス。
ルリの方も、俺に視線を向けていた。
「うわ、可愛い……ねぇ、ちょっと。アクセル。この子って誰? 妹?」
ゆかりは俺の方を見ながら尋ねてくる。
あー……この辺については、まだ説明していなかったか。
「いや、妹じゃなくて娘だな。この2人共」
『え!?』
ゆかりだけではなく、美鶴の口からも驚愕の声が上がった。
それだけではなく、目を大きく見開いて俺の方を見ている。
「えっと……その、冗談か何か?」
「いや、真面目に。もっとも、実の子供って訳じゃなくて、俺の養子だけどな」
その言葉に、ようやく安堵の息を吐くゆかりと美鶴。
いや、それでも恋人が養子とは言え2人の子持ちとなると、本来ならもっと驚いてもいいと思うんだが……
そう尋ねると、ゆかりは呆れの視線を向けてくる。
「だって、あのアクセルよ? 私と美鶴先輩を眠らせてくれなかった。小さい頃からそんな様子だと、もしかしたら……って、そう思ってもおかしくないじゃない」
「……新しい、お母さん?」
俺とゆかりの会話から関係の予想が出来たのか、ラピスがそう尋ねる。
ルリもそうだが、特に嫌悪感の類がないのは、それだけシャドウミラーの空気に染まってきたという事なのだろう。
「きゃあああっ! か、可愛い……ねえ、ちょっと、アクセル。この子、本当にアクセルの子供なの!?」
「うぷ」
ゆかりに抱きしめられたラピスは、少しだけ苦しそうな声を出す。
だが、それでもゆかりに対してそこまで嫌なものは感じてないのか、じっと見つめる。
「アクセル……その、彼女達が養子だというのは……」
「事実だ」
少しだけ恐る恐るといった様子で尋ねる美鶴に、そう返す。
「アクセルさん。向こうでエリナさん達が探してましたよ?」
そんな俺と美鶴の話に、ルリが顔を突っ込んでくる。
いや、だが……エリナか?」
何かあったのか?
「分かった。取りあえずこの場は任せるな」
「はい。……全く、バカばっか」
俺の言葉に、ルリはそう答えつつも、口には小さな、そして幸せそうな笑みが浮かんでいる。
ラピスだけじゃなくて、ルリもシャドウミラーの空気に馴染んできたようで、何よりだ。
「ラピス、悪いけど俺は色々とやらないといけない事がある。話は……そうだな。後でゆっくり
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