ちょっと変わったお姉さんと少年のお話
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い、何をする少年?」
「そこまで待ってたら夜が明けちゃいます!いいからさっさとお風呂に入ってきてください!…あの、匂いますよ、ちょっと」
女の後ろから、髪の匂いを嗅いだ少年がふんふん小さな鼻息を立てた。
「ああ、そう言えばこの前少年が来てからまだ入って…」
「あ”〜っ!!」
女を引きずって脱衣場に連れて行く。引きずっている間に、女のTシャツを、ジーンズを、手際よく脱がす。
「風呂は39度、すこしぬるめです! ちゃんとシャンプーとリンスとボディーソープを使い分けて綺麗に洗ってくださいねっ!」
「んー、今日はおま●こも綺麗に洗っておいた方がいい日かな?」
「!!」
片足立ちになっている女からパンツをも脱がそうとしていた少年が一瞬硬直し、顔を耳とを真っ赤っ赤に染める。
「お、大人の女性が!そ、そんなはしたない言葉を、くく口にしちゃいけま…!」
「この前、腐った生魚を食べたような顔をしていたではないか。今日もそうだと悪いかなと、ふと思ったんだ」
顔を赤くしたまま、少年が浴室のドアを開ける。浴槽にはお湯がなみなみと注がれ、ラベンダーの香りのする湯気が充満していた。
「僕はそこまでは面倒見きれませんっっ!自分の大事なところは、自分で洗ってくださいっっ!」
このままいくと逆ソープランドになりかねない少年が、パンツとブラジャーも剥ぎ取り最後に眼鏡をそっと外すと、浴室に女を押し込んだ。
「ふぅ…ごちそうさまでした」
風呂から上がり、ジャージとTシャツに着替えた女が夕食を終えて、顔の前で手を合わせる。
「お粗末さまでした」
少年は食器をてきぱきと片付けると、空になったグラスに麦茶を注いだ。重ねた食器を両手で持ち、台所に向かう。
「いやぁ、少年はいいお嫁さんになるぞ」
麦茶を飲み干した女が爪楊枝を咥えながら、キッチンにいる少年の方を向いた。
「僕はお嫁さんにはなれませんよ」
皿や鍋を洗いながら、カウンター越しににっこりとほほ笑む。
「これ片付けたらドライヤーと櫛を持ってきますから」
「ああ、すまんな」
ノートパソコンを広げ、またカタカタとキーを叩きはじめた。
…少年と女が、どういう関係でこうなったかは、ひとまず置いておく。
週に2、3度、女のマンションにやってきてはこうやって身の回りの世話を焼く少年。
パソコンに向かう女の髪をドライヤーで乾かし、綺麗に梳く。
「ちゃんと手入れすれば、艶々になるんですよ」
「私は別に気にしてないが」
「あなたが気にしてなくても、周りが気にするんですよ」
長い黒髪が、艶を帯びてさらさらと流れる。
「さて、風呂に入って、ご飯を食べて、…あとは?」
キーを打つ手を止めて、少年に尋ねる。
「僕も…お風呂入ってきます」
髪の手入れが終わった少年がち
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