第43話
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ってそんなに有名な大学なの?」
「有名も有名さ。エレボニアにおけるアカデミズムの”最高峰”とすら言われている。」
「高名な学者・研究者なども数多く輩出しているとか。」
「ええ、数え切れないくらいとの事ですわ。」
(それと確か………ギデオン――――西ゼムリア通商会議を襲撃した”帝国解放戦線”の幹部で”G”と呼ばれていたあの男がかつて在籍していた大学だったな。)
「……………………」
ユウナが”学術院”の事についてクルト達から説明を受けている中リィンはかつて対峙した敵の一人を思い浮かべ、ゲルドは会話に割り込む事なく目を伏せて黙り続けていた。
「―――って、そんなすごい大学の教授ってことは結構有名な先生だったりするんですか?」
「いや、そんな事はないさ。しがない客員教授の身だからね。私としてはむしろ、君達の”特務活動”の方こそ興味深い。士官学校としても異例だが――――まさかあの花が”幻獣”なんてものに関係している事まで突き止めるとはね。」
「ええ、まだ断定はできていませんが。”緋色の花”―――この沼地の奥で見かけたんですね?」
「ああ、今日の午前中、地質調査に行った折にね。――――私は植物学者ではないが、見た事のない形状と淡く光る様子にどうしても気になってしまってね。土壌の性質とも関係あるかもしれないし改めてもう一度調べにいこうとしていたところだったわけさ。」
「………この沼地にもあの花が咲いてたなんて。」
「幻獣との因果関係―――ますます濃厚になってきましたね。」
ルーグマン教授の話を聞いたユウナとアルティナはそれぞれ表情を引き締め
「ああ、やっぱり僕達で調べに行くべきだろう。」
「………そうね。万が一幻獣が現れたら、大変な事になるだろうし。」
クルトの言葉にゲルドは静かな表情で頷いた後リィン達と顔を見合わせて頷いた。
「―――ルーグマン教授。幻獣の危険は説明したとおりです。この先の調査は自分達に任せていただけませんか?」
「万が一幻獣が現れた時の事を考えるとルーグマン教授の身にも危険が迫る恐れも考えられますので……」
「……ふう、仕方がないか。さすがに危険すぎるだろうからね。その、もし花が入手できるようなら私にも少しわけてくれないかね?帝都にいる植物学者の友人に見せたら何かわかるかもしれないし……」
「それは………」
「いえ……現時点では危険だと思います。できれば諦めていただけると。」
警告をされた後緋色の花をわけてくれるかどうかを依頼してきたルーグマン教授の頼みにクルトは複雑そうな表情をし、リィンは申し訳なさそうな表情で遠回しに断りの答えを口にした。
「ふう、それもそうか……運搬中に何かあったら大変
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