第43話
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”幻獣”の出現地点付近に到着したリィン達は出現地点に行く為に必要な鍵を借りる為に近くのボート小屋を訊ねた。
〜東クロスベル街道・ボート小屋〜
「えっと、ごめんください。」
「どなたかいらっしゃいますか?」
「―――おや?やあ、またお客さんかな?」
「ええっ!?貴方は確か……!」
「もしかして―――ケネスか!?」
小屋の中にいる青年を見たセレーネとリィンは驚き
「あれ、よく見たらリィン君とセレーネさんじゃないか?あはは、久しぶりだね〜。」
「え………」
「……もしかしてこの方も?」
「教官達の知り合い?」
「ああ……アリサ達―――旧Z組の同窓生さ。」
自分達と青年が知り合いの様子を不思議に思ったゲルドとアルティナの質問にリィンは青年の事を軽く説明した。
「あはは、奇遇だねぇ。まさかクロスベルで会えるなんて。教官になったって話は聞いてたけど、そちらが教え子さんたちかな?僕はケネス・レイクロード。よろしくね〜。」
「よ、よろしくお願いします。」
「レイクロード……ひょっとして、釣具で有名な?」
「クルトさんはご存知だったのですね。ケネスさんはそのレイクロード社の次男の方なんです。」
「それと、彼は以前サザ―ラントで会ったアナベルさんと同じ”釣皇倶楽部”のメンバーでもあるな。」
「あの方ですか……」
「”釣皇倶楽部”……名前からして”釣り”のクラブなんでしょうね。」
青年―――ケネスの事を紹介したセレーネとリィンの説明を聞いたアルティナはある人物を思い浮かべ、ゲルドは静かな表情で呟いた。
「ああ、聞いたよ。彼女とも偶然再会したんだってね?やっぱり釣り人同士縁があるっていうか、引かれあう運命なのかもね〜。」
「はは……かもしれないな。釣公師団で噂を聞いてもしやとは思ってたんだが……まさか本当にクロスベルのボート小屋で会う事になるなんてな。」
「フフ……実は前に僕の兄さんが滞在しててさ。ちょっと興味が湧いてたんだよね。釣皇倶楽部と釣公師団が一世一代の大勝負をやった地として、釣り人の間では語り草なんだよ〜。」
「ア、アハハ……そんな事もありましたわね……」
「そう言えば一時期、東通りの支部の看板が変わったりしてたような……」
「釣り人の世界にも色々あるんですね。」
「釣り人の勝負ってどんな勝負なのかしら……?」
ケネスの話にリィン達と共に冷や汗をかいて脱力したセレーネとユウナは苦笑し、アルティナは静かな表情で呟き、ゲルドは不思議そうな表情で首を傾げていた。
「そう言えばリィン君達はどうしてここに?もしかして君達も何かの調べ物に来たのかい?」
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