第四話「迷い」
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ロになったアーマーを纏うISの女が、泣きながら目の前の紫のライダーに命乞いをしていた。見下ろす、紫のライダーは蛇を象った杖を肩に担いで残忍に見つめた。
「お前を殺せば、このイライラは止まるんだよ……俺のイライラを鎮めるためにお前は死ねよ……」
「い、嫌! 死にたくない! 死にたくない!!」
「うるせぇ!!」
杖を投げて、紫のライダーは女へ馬乗りになると、立て続けに女の顔面を殴り続けた。
「や、やめ……」
「なぁ……``土``、食ったことあるか?」
「え……?」
次に、ライダーは地面から土を拳分に掴んで、血だるまにされた女の口へ無理やり押し込んだ。
「うぅ……!」
土を吐き出して、何度もせき込む女を前に、ライダーはトドメをさしにかかる。
「つまらねぇな……もっと強い奴を殺らなきゃ、俺のイライラは解消されねぇのによ?」
一枚のカードをバックルに収納させたると、ライダーの後ろからは巨大な紫の大蛇が現れた。
「お前には、こいつの餌になってろ……」
「ひぃ……!!」
そして、ライダーは「喰え」と背後の大蛇へ命じると、大蛇は瞬く間に女を絡めとると、そのもがく頭から一気に齧りついた。
なんともいえぬ、女の叫びと悲鳴が広大な自然地帯に響いたのである。
「つまんねぇな?」
血だらけになったコアを片手で粉々に握りつぶした紫のライダーはIS操縦者の亡骸を背に立ち去ろうとしたが。
「相変わらず、容赦のない狩り方だな? 王蛇君……」
紫のライダーこと、王蛇へ歩み寄るはカメレオンを象った仮面をした緑のライダーだった。
「そっちはどうだ?」
王蛇が問う。
「ああ、二人殺った。これで、オーストラリアの代表生と候補生は居なくなったな? 世間では行方知れずという形で片付けられるが……」
「お前も、モンスターに食わせたのか?」
「うむ、彼女たちの肉はオージービーフのように美味いと、私の可愛いペット(モンスター)は喜んで、その味を噛み締めていたよ?」
「テメェも人のこと言えねぇな?」
「さて……そろそろ私は別のステージへ行くよ?」
「何処へだ?」
「久しぶりの日本へ」
「ほう? 俺は中国だ。あそこには気の強そうな女が居そうだしな? 俺のイライラも治まるかもしれん」
「では、頑張りたまえ? 私は、休日がてらに日本へ行こう……」
と、緑のライダーことベルデは去っていった。
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