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ロボスの娘で行ってみよう!
第59話  新たなる暗雲
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中将が呼ばれて、会談を行っている。

「今回早くやってくれた、此で最低でも1年は帝国は侵攻して来ないだろう」
「しかし。司令長官と総参謀長の負傷を防げなかった事をお詫びします」
コーネフ中将の言葉にシトレは神妙な顔をしながら答えた。
「いや、戦場では何が起こるか判らないから、仕方のない事だ」

「それにしても、敵は宇宙艦隊司令長官まで戦死したのですから、
相当な混乱になるのではありませんか?」
「そうなるだろう。情報部の調べでは、ミュッケンベルガー元帥に次ぐ将星が居ないのが問題になるだろう」

「つまりは、帝国は後任人事で揉める可能性が大きいと」
ウランフの言葉にシトレは頷く。
「そうなると推測している」

「しかし、市民の今こそ帝国を倒せと言う熱病のような叫びは参りましたな」
ボロディンがふとそんな事を言うと、ビュコックが返答する。
「勝利は熱病と一緒じゃよ、勝てば勝ったで更なる勝利を求めてしまう」

その話を黙って聞いていたアップルトンが意見してきた。
「閣下、今がチャンスなのではありませんか?敵が混乱している間にイゼルローン要塞を叩く」
「そうは言っても、市民感情を元に軍を動かしても碌な事にならんぞ」
ビュコックが窘めるように話す。

「確かにそうですが・・・・・・」
口つぐむアップルトン。

まあ貴官たちも暫く休むように、ご苦労だった。
シトレが話を仕切って終了させたが、アップルトン、アル・サレムは納得がいかない風であった。


その後リーファ達が本部長室へと呼ばれた。
「ワイドボーン以下入ります」
「入りたまえ」
「失礼します」

シトレ本部長が皆を迎え入れる、先ほどまでの厳つい顔ではなく校長時代の穏やかな顔で。

「アッテンボロー大佐、ロボス元帥は災難だったね」
「父もあそこでやられるとは思っていなかったでしょう」
「うむ、暫くは大規模戦闘もできないから、宇宙艦隊の総指揮はコーネフ中将に任せようと思うが」

「守勢であれば、大丈夫でしょう」
このワイドボーンの一言を皆が失言だったと感じるまでに半年あまりの時間が掛かったのである。
「これはまだオフレコだが、今回の戦果でコーネフ、ビュッコク、ウランフ、ボロディン、セレブレッゼ提督が大将に昇進する」

シトレの言葉にワイドボーンが質問する。
「グリーンヒル、アップルトン、アル・サレム、カールセン提督の昇進はなしですか?」
「グリーンヒル、カールセンは昇進したばかりだから、今回は見合わせられた、アップルトン、アル・サレムは戦果を上げてないからな、国防委員会の許可が出ないのだよ」

「なるほど、しかし不満に思わないのですかね」
「グリーンヒル、カールセンは納得済みだ、しかしあの2人がどう出るかだな」

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