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世界に痛みを(嘘) ー修正中ー
選手交代だ
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に回ったクロコダイルがフックを振りかぶっていた。

 アキトは背後から迫るフックを掴み、クロコダイルを遠方へと力の限り投げ飛ばす。

「"砂漠の宝刀(デザート・スパーダ)"!!」
 
 掌を前方へと突き出し、アキトは砂の断層攻撃を握り潰す。
 続けて、放たれた第二撃は衝撃波で相殺させた。

 数多の攻防の押収、拳とフック、能力を幾度もぶつけ合い、両者はその場を駆け巡る。
 周囲の建造物が崩れ、崩壊し、粉微塵と化していく。

 アキトの身体が軋み、悲鳴を上げる。

 時間の経過と共に身体が重く、感覚が麻痺していく。

 渾身の思いを込め、放った掌底もクロコダイルの実態を捉えるには至らない。
 クロコダイルが僅かに驚愕した様子を見せたが、言ってしまえばそれだけだ。
 やはり今の状態で覇気を遣っても届くことはない。

 今のアキトは己の身体に能力を使用し、強制的に身体を動かし、酷使している状態だ。
 このままではいずれ早いうちに限界が訪れてしまう。
 
「くはは、息が上がってきているぞ?」

 ビビ達のために少しでも時間を稼ぐべくアキトは戦闘を続行する。

「……!」

 身体を酷使し、再びクロコダイルへと向かっていこうとしたアキトだが、足元に違和感を感じた。
 見下ろせば自身の足首には誰かの腕が

 怪訝な表情を浮かべたアキトだが、次の瞬間、途轍もない勢いで上空へと引っ張られた。
 不安定な態勢で空を見上げれば巨大な隼に跨ったルフィの姿が見えた。

漸くか……!

 アキトは船長の帰還と到着に安堵の表情を浮かべ、足元に力を込め、大気を踏みしめたまま足を振りぬいた。

「アキト!交代だ!」

 アキトの脚力を上乗せされたルフィは弾丸のようにクロコダイルへと突貫する。
 アキトの能力込みで吹き飛ばされたルフィは途轍もない速度でクロコダイルへと迫り、次の瞬間には奴を吹き飛ばしていた。

─選手交代の時間だ─
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