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世界に痛みを(嘘) ー修正中ー
選手交代だ
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は関係ないだろうが」

 周囲に濃密な殺気が充満する。
 それも全てアキトとクロコダイルから放たれたものだ。

「やはり手前ェは俺をイラつかせやがる」

「やはり手前ェはあの時殺しておくべきだったようだな」

失敗、失敗
自分は何をしているのか

「死にたいらしいな、小物がァ!」

 クロコダイルの叫びを皮切りに、アキトはクロコダイルと衝突し、周囲に衝撃波が波及した。
 両者の戦闘の余波は宮殿を瞬く間に破壊し、戦闘の規模を拡大していく。

「アキトさん!」
「ビビ様、我々も参りましょう!」
「でも……!」
「あの者が作ってくれた好機、逃すわけにはいきません!」
「……!アキトさん、私、信じていますから!」

 ビビはアキトがクロコダイルを相手取ったのは自分に爆弾処理を任せるためであることを理解する。
 アキトは万全の状態ではない身体でクロコダイルと相対しているのだ。
 今は、必ずやアキトの期待に応え、アラバスタ王国を救うことをビビは決意する。

 見ればアキトは"仲間の印"を親指を天に突き出す形で左腕を横に突き出している。
 ビビも同じく、アキトへと"仲間の印"を掲げ、チャカと共に行動を開始した。

「行きましょう、チャカ!」
「御意!」

 反乱軍のリーダーであるコーザも同様にこの場から離脱し、宮殿はアキトとクロコダイルの2人だけとなった。
 アキトは横目でそれを確認し、安堵する。

 そして、甲高い戦闘音を鳴らし、アキトとクロコダイルの両者は互いに距離を取った。
 身体にハンデを抱えているとは思えない程の軽快(・・)な様子でアキトはその場で構える。

「くはは、実に面白い。驚かしやがるぜ。あんな小物の船長の船にこれ程までの実力を持つ奴がいるとはな」
「……」

 愉しげに笑うクロコダイルの様子にアキトは眉根を寄せる。

「だが、流石にここまでの力を持つ奴を消すのは忍びない」
「……何が言いたい?」

 アキトはクロコダイルの話の趣旨が理解出来ない。

「そこでどうだ?あんな小物の船長の部下ではなく俺の部下になるのは?」
「……」

「お前ならば無能な部下よりも余程良い仕事をこなしてくれそうだ」
「随分と俺のことを買っているんだな」

 アキトにとってクロコダイルの2度目の勧誘は予想だにしていないことであった。

「言ったはずだ。俺は貴様の実力は買っているとな」

「貴様の要望通りの報酬を用意しよう。無論、女も好きなだけあてがうつもりだ」

 それは好待遇な条件だ。
 実に魅力的な提案である。

「貴様は莫大な富を、俺は貴様の力を互いにトレードする。悪くない提案だと思うがな?」
「くどい。そんな提案に俺が乗るわけがないだろう」
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