気付いた自分の気持ち
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目を覚まして、時計を見たザックは一瞬固まった。何故ならば、あと10分で授業が始まってしまう、時刻だったからだ。
「やべぇっ!」
ザックは、ベッドから飛び起きて制服に着替えた。そして、1階におりるとエミリーが
「ちょっと、ザック時間大丈夫?」
と、1人で騒いでいる。
「いや、大丈夫な訳ねぇだろ?」
(人の心配してねぇで、自分の心配しろよ)
エミリーは、もう仕事だっていうのに人の心配をしている。ホント世話を焼く奴だなぁと、ザックは半分呆れていた。それから、急いで身支度をして家を飛び出した。自転車に跨がったその時
エミリーが家から出てきて、
「ザック?お弁当忘れてる〜?」
と、無駄に大きな声で言った。その声に振り返って、エミリーのところに行くと、
「ありがとなっ!!」
と、笑顔で言って学校に全速力で向かった。
3年A組
ギリギリセーフで教室に入ると、ダニーが呆れた顔をして
「やっときた...」
と、小さく溜め息をついた。
「どうしたの?ザックから相談なんて珍しいね。」
俺は、昼休みダニーに相談がある、と言って教室に残ってもらった。
「別に良いだろ?」
俺は、少し苛立ちながらダニーに言い返した。
「はいはい。で、相談って何?」
(単刀直入過ぎるだろ...)
俺は、一瞬フッと笑った。ダニーは特に気にしなかったが、まぁ良いとしよう。
「ここしばらくよぉ、なんかたまに胸がムズムズ...?したりする時があるんだけどよ。お前、これなんか分かるか?」
ダニーは、しばらく考えてた後閃いたかのようにこう言った。
「もしかして、ザック...」
そう言いかけ、クスッと笑った。
「なんだよ?はっきり言え?」
苛立ちを覚えた俺は、少し声を荒げて言った。
「ザック...好きな人出来た?」
一瞬頭が追い付かなくて考えたが、意味を理解するといきなり
「はぁぁっ?」
と、大声をあげて立ち上がった。立ち上がった拍子にザックが座ってた椅子が、後ろに倒れた。教室に居たクラスメイトはザックの声に反応して、ザックに視線が集まった。ザックは少し、顔を赤くしながら自分の椅子に座り、小さな声でダニーに聞いた。
「なんでそういう考えになるんだよ?」
「え?だって、好きな人のこと考えるとそういう気持ちになるのが恋だよ?あ...ザック好きな人出来たことなかったね、ゴメン忘れてた。」
その言い方は、まるでザックを馬鹿にしてるようだった。その言い方が気に入らなかったザックは、
「お前、馬鹿にしてんのか?」
と、苛立ちながら言った。
「で、思い当たる人はいないの?」
話をそらすダニーにさすがにキレそうになったが、舌打ちをしてこらえた。
「思い当たる奴...」
少し悩んで、思い出したように言った。
「もしかして...レイか?」
それ
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