序章〜強くてNew Game?〜
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なく話せている事もあるだろう。
たかがゲーム。
しかし、鈴木悟にとってはすべてだった。
他に趣味が無かった事もあるが、仮想現実でもギルメンとの日々が楽しかった。
だからどんな些細な事にも気を遣った。どんな面倒事でもやってきた。
でもギルメン達がゲームに戻ってくる事はなかった。
遺品とでも呼ぶように、武器や防具だけをモモンガに渡して去っていったメンバーを見て、友情が消えていくような感覚は確かにあった。
そんな中でナバナーーー木場七海と知り合い、現実で出会って仲良くなれたのが一年前。
再びゲームの楽しさを思い出させてくれたのも彼だった。
嘘偽りのない、確かな友情に何度も救われた。
そんな彼がこんな異常事態でも傍に居てくれるというのはとても心強くを感じていた。
「もう、ここは僕たちの知っているYGGDRASILLのゲームじゃない」
「ええ......そうみたいですね」
「悲観して考えるよりもっと楽観的に考えましょうよ。強くてNew Gameみたいな感じですよ」
「どこまで私たちの力が通じるか分からない現状で、ですか?」
「むしろ難易度ハードモードの方がやりごたえありませんか?」
そんな会話をしていると、不思議とモモンガの緊張や不安は和らいでいた。
同じように考える事はできないが、正反対な考え方だからこそなのかモモンガとナバナの関係は良好だった。
「それに、今度は知らない場所を二人だけで探検できるわけですよ?ワクワクしませんか?」
「......そう考えれば確かに。世界征服なんて楽しいかもしれませんね」
「そんな感じですよ!もっと気楽に楽しく冒険しましょうよ。一人じゃないんですから」
ナバナの陽気な口調とモモンガの砕けた声が玉座の間に響いていた。
二人の超越者の会話を聞いていたアルベド達は驚いた表情を浮かべながら二人の話を聞いていたのだった。
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