序章〜強くてNew Game?〜
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その結論にナバナが至ったのは、【フォトモザイクの空間】を見たことによる影響が大きかったが、その事はモモンガには秘密にしていた。
また、自分の内側に意識を向ければ体力や魔力量といったステータスも理解出来るようだった。
異世界に異形の怪物として転移した為か、身体の構造も変わったようである。
モモンガは睡眠欲と食欲が無くなり、ナバナも性欲や食欲はほとんど感じられなくなった。
使える魔法やスキル、武器や装備はYGGDRASILLの時と変わらないようで、課金アイテムなども問題なく使用できるようだった。
これはナバナがセバス・チャン及びプレアデスのメンバーと戦闘を行った際に意識を内側に向けた事でスキルを使用できた事とダメージを受けて流血した時、緑色の血が流れた事から分かった事だった。
ちなみにナバナはNPC達からの攻撃を何度か受けはしたが、スキルを使用してNPC達から逃げただけでNPC達やナザリック地下大墳墓に危害を加える事はしていない。
襲われたとはいえ、こちらとしてはNPC達を攻撃するつもりは最初からない。
だが、正当防衛は必要だ。
だからナバナは襲われた事もモモンガには話さなかった。
だが、モモンガは勘付いていた。
ナバナのスキル発動に関する問答と時間や状況から考えて、おそらく外の様子を探るようNPC達に命じて玉座の間からセバス達を出した際にエンカウントしたのだろう。
ナバナが武器を装備していない事や玉座の間の通路で控えているセバス・チャンやプレアデスのメンバーに目立った外傷が無いことからナバナは戦闘でNPC達を傷付けないよう手加減していたのだろう。
向こうが言う必要がないと判断して黙っている以上、こちらから伺うのも無粋だろう。
「(......なんでこの状況で笑っていられるのだろうか)」
一人でこの状況に陥っていれば、きっとアタフタしていたに違いない。
誰だってそうだろう。
それにも関わらず、NPC達から敵と見なされて攻撃を受け、慣れない戦闘でも手加減し、それを無かったことにして笑っていられるのが、モモンガには理解ができなかった。
モモンガーーー【鈴木悟】はあまり人付き合いが得意なタイプではない。周りにもっと気を遣う事を意識しても空回りして失敗する事も少なくない。
だから同年代の友人もおらず、一人でゲームをする事が幼少期から多かった。
そんな彼も、YGGDRASILLの中で最高のギルメンに出逢い、一緒にゲームをしていく中で友情を感じていた。
だが、蓋を開けてみればどうだろうか。
仮想現実の世界では仲良く話しても、現実のお互いの顔も本名も知らない。
リアルで会うメリットは少ない。
仕事が忙しくて予定が合わない事もある。
顔も名前も知らないからこそ気兼ね
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