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君色に染まりて
02・目覚めたらそこは
3

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「・・・・・・・・・・・・・・っ、」

朧げながらも意識が輪郭をもち始め、アズリはゆっくりと起き上がった。

そこはラベンダーと白を基調とした

シンプルながらも至るところに女性らしさを滲む家具を揃えた部屋で。

「ここ、は・・・・・・・・?」

(私・・・・・何してたっけ・・・・・・・・・?)

軋む頭に手を当てて、記憶のピースを探していく。


「・・・・・・・・・・やっとお目覚めですか」


突然響いた声に、思わずびくりと身体を震わせる。

そこにいた青年には、瞳に馴染みのない人で。

灰の髪と漆黒の瞳が・・・・・・・見定めるように彼女を見つめる。

「あ、あの・・・・・・・・?」


「これに着替えてください。・・・・・・・・終わったら私を呼んで」

彼女に真新しい服を押しつけると、部屋を出ていく。



(ここは、あの人に従った方がいいのかも・・・・・・・・・。)

そう思考に載せ、ぼろぼろだったワンピースを足元に落とすと。

「キミ・・・・・・・・まるで女神だね」

「きゃあっ!?」

突然響いた新たな声に、再度身体を震わせた。

精一杯厳しい視線を向ける彼女に、くすりと笑を零す。


アッシュブロンドに甘い煌めきを宿す紺碧の瞳。


身体を隠そうとした手首は、片手で一纏めに封じられる。



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