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サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜
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館内(生活広間)にて



サクラ:「さぁ、上がって♪」



サトシ:「お邪魔します」


アヤメ:「いらっしゃ〜い♪おひさしぶり♪」


ボタン:「あのサトシ君ね♪」


サトシ:「お久しぶりです」


久しぶりにハナダ三姉妹の揃い踏みを
目の当たりにしたサトシは少し
遠慮しつつも挨拶を交わし、
リビングのような生活スペースの中で
サクラに言われ腰を下ろした。


サクラ:「ここを訪れたって事は
勿論カスミに何か用があったって事よね?」


サトシ:「はい、、大した事じゃないですけど」


アヤメ:「いいのよ♪あの子は未だフリーだし♪」


ボタン:「サトシ君が彼氏になって
くれるなら、私達も文句なんて何一つ無いわ♪」


サトシ:「いや、そうじゃなくて、、」


サクラ:「あの子の事なら
何だって聞いてちょうだい♪
内面の事はこれから知って行った方
楽しみだと思うからあまり話さないけど、
成長過程なら何だって教えてあげられるから♪」


ハナダ三姉妹:「さぁ、何か質問は?♪」


テーブルを挟み正面に仲良く座る三姉妹。
まるで面接のように見えるが、
サトシはとりあえず質問する事にした。


サトシ:「えっとあの、カスミは今どこに?」


サクラ:「あの子なら、今はジョウトの
ラジオ塔に居るわよ?」


サトシ:「ジョウトのラジオ塔に?」


アヤメ:「そうそう♪ラジオキャスターに
なるって言って、もう8年になるかしら」


ボタン:「ラジオかけても未だに声は
聞こえないけど♪」


サクラ:「それでも、音響を担当しながら
合間を縫って練習してるみたいよ?♪」


サトシ:「ラジオキャスターか、、、」


アヤメ:「まぁ、ここ(ジム)あの子も
色々あったからねぇ、、私達もだけど」


話を聞くと、カスミは15年前の事件を境に、
水族館共々ハナダジムの経営を中止し、
同時に三姉妹の世界旅行も中断。
今後の件について家族会議を開いた結果、
三姉妹はそれぞれ自由に仕事につき、
カスミもまたラジオキャスターの夢を
抱きジョウトへ向かったとの事だった。


サクラ:「あの子、負けん気が強いでしょ?
だから何年経っても自分の夢が叶うまで
戻って来ないと思うわ」


アヤメ:「ほんと強情な子で、
困っちゃうわよね♪まぁそれがあの子の
良いとこなんだけど♪」


サトシ:「、、そうなんですか」
(あいつ、俺の見えないとこで
ちゃんと目標持ってやってたんだな)


ボタン:「ところで、話を戻すけど
あの子に何か伝えたい事があって来たのよね?」

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