疑わしきは罰せよ
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その魔のフックはビビへと迫るもルフィがその間に入り、"ヒッコシクラブ"から飛び降りる。
こうしてルフィはクロコダイルと対面するのであった。
▽▲▽▲
反乱軍の説得虚しく、ビビは広大な砂漠に佇む。
先程ビビを最優先にすべくゾロ達が囮作戦を決行した。
B・Wの幹部達を混乱させ、バラバラにすべくカルガモに跨ったゾロ達が特攻したのだ。
全員が顔を隠すように深くフードを被り、散開する。
そのカルガモ達の中にはビビの相棒であるカルーの姿も。
これも全て此方の計画通り。
王女の相棒であるカルーに騙され、ゾロ達の中に本物のビビが紛れ込んでいると錯覚した奴らは走り出した。
残るアキトは同じくビビの護衛。
因みに反乱軍の説得に失敗し、ビビが踏み殺されようになった時も完璧に防御した。
ジカジカの実に死角など存在しない。
そして次なる行動に移ろうとしていたビビの目の前にウソップが現れたのである。
周囲はどこか緊迫した雰囲気が漂っている。
「ウソップさん、証拠を見せて……。」
「おいおい、俺を疑ってんのか?」
ビビの懇願によりウソップが右手の手首に巻いたリストバンドを捲り、仲間の証拠を見せようとしたその刹那……
はい、ドーン
情け容赦の欠片もない正面からの飛び蹴りが炸裂した。
慈悲など存在しない顔面蹴りだ。
言うまでもなくそれを行ったのはアキトその人。
「ほば…っ!?」
奇妙な悲鳴を上げ、ウソップは砂漠の地平線の彼方に吹き飛んでいく。
何度もバウンドし、勢い良く転がっていった。
「おー、飛んだな。」
「……。」
見事な吹き飛び具合だ。
ビビは唖然とすることしかできない。
「……いや、身体が万全の状態だったらあの数倍は飛んでたな。」
間違いない。
アキトは得意げな様子でそう確信する。
万全の状態であれば顔面は深く陥没し、このアラバスタ王国を大きく横断することになっていただろう。
「いやいや、可笑しいですから!?今、ウソップさんが仲間である証拠を見せてくれようとしていたじゃないですか!?」
堪らずビビはアキトに苦言を申し立てる。
「疑わしきは罰せよ、って言うだろ?」
「いやいや、それでも……!?」
まくし立て、困惑するビビの両膝と両脇に手を差し入れることで抱え上げ、アキトは走り出した。
アキトがビビの言葉に耳を貸すことはない。
「安心しろ、ビビ。何も根拠なくしてウソップを蹴り飛ばしたわけじゃない。」
アキトさん、?をつかない、信じて。
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