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奇妙な暗殺教室
食卓の時間
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いと言ってた所からだな。しっかしこれまた随分と懐かしい物を…」


そう言い中村からアルバムをひょいっと受け取るとペラペラとページを捲っていく。


「懐かしいな…この時は修行をやり始めた時の奴だから俺の髪も染めてないし師匠も若いな。」


「あー…うん、そんな気はしてた。」


「察しが良くて助かる。因みにそれは師匠の奥さんが撮ったものだな。」


「じゃあまさかあの女の人がジョジョの師匠の奥さん?」


「いや、その人は師匠の妹さん。師匠の奥さんは写真映りが悪いからって滅多に写真は撮らなかったからジジイの家のアルバムにしか無いよ」


「じゃあその妹さんがジョジョのお母さんだよね?なんとなく似てるし」


そう言っていつもの様に笑みを浮かべながら笑う中村だが、丈一郎は冷静に告げた。


「あぁ……確かにその人は俺の母親らしいな。俺が生まれて直ぐに病気で死んだらしいから実際に見た事は無いけど綺麗な人だよな」


「…え?」


それを聞いた中村は絶句する。触れてはいけないであろう地雷に簡単に触れた事…何よりそれを本人に言わせてしまった事に決壊したダムの様に冷や汗と後悔が溢れ出ててくる。


「ジジイが言うには俺の母親は血統的には師匠の妹さんらしいく相当お転婆で手に負えなかったらしい……まぁ、そんな事言われたって俺にどうしろっていうんだろうな」


そう言いアルバムを元の場所に戻し、近くに置いてあった椅子に腰掛け、ふぅ…とため息を吐くと中村はバツの悪そうな表情をしていた。


「はぁ……中村ちょっとこい」


 手招きすると、びくびくとしながら立ち上がり、近づいてくる。ぬ、と両手を伸ばし、中村のほっぺを摘まむ。


「ふにゃあ!?」


「ふにゃあじゃねーよ!アホ!勝手に人のアルバム見ておいてデリカシーの無さにあからさまに自己嫌悪してんじゃねーよ!めんどくせぇ」


限界まで引っ張り、ぱちん、と離した。ほっぺを赤くし、あぅぅ、と痛そうにする中村の頭に手を置いて、言う。


「デリカシーが無い奴を普段の俺は許さないんだが今回は特別に許してやる。だからそう凹むな…悪いと思ったんなら次気をつけてくれよ」


「は、はい……。その……ごめん」


「良し…ならこの話はこれで終わりだ。さて、飯にしよう。俺も腹が減った」


ささっと作った品をテーブルの上に並べ、中村の前には、麻婆豆腐、回鍋肉、目の前には茶碗に盛られた白米と箸が一膳に春雨スープが並べられていた。


「うわー…ジョジョ本気だね。」


中村がジョジョの家に上がったのがほんの数十分前、その短期間でそれなりの量がある3品作を作りきった辺りジョジョが普段から
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