第42話
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れた表情で指摘した。
「いや……実際ティオの言う通りなんだと思う。リーゼアリア自身はともかく、叔父さん達は”七日戦役”と内戦の件で”公爵”に陞爵する事が内定しているシュバルツァー家との縁を前以上に深くしたいという考えを持っているようだしな。現に俺がユミルを留守にしている間に叔父さん達が連絡もなく父さん達を訊ねてきて、今まで一方的に自分達がシュバルツァー家と絶縁し続けた事に対する謝罪をしてその謝罪の証として俺とリーゼアリアの婚約を提案してきたそうだ。」
「ええっ!?そ、そんな事があったの!?」
「謝罪をしてくるタイミングがあまりにもあからさま過ぎて、婚約が”謝罪の証”なんて体の言い理由である事が見え見えよねぇ。」
「ま、内戦で”貴族連合軍”が負けた事で、今のエレボニアの貴族達の立場は悪くなる一方だからな。大方他の貴族達のように自分の所の娘を”灰色の騎士”に嫁がせる事ができれば、その娘の産んだ子供達がシュバルツァー家の縁者―――つまり、メンフィル帝国で貴族として自分達の家を存続し続けられるから婚約を提案したんだろうな。」
「そいつは………」
「”尊き血”とやらを大事にしている他のエレボニアの貴族達から責められない為に自分達も一緒になってリィンさんをバカにしていたのに、そのリィンさんが出世して自分達の立場が悪くなるとそんな事を提案してくるなんて、その厚かましさに呆れを通り越して感心しますね。」
リィンの説明を聞いたアリサが驚いている中レンは呆れた表情で呟き、ランドロスの推測を聞いたランディは目を細め、ティオはジト目で呟いた。
「……まあ、貴族同士の繋がりはどうしてもお互いの損得も関係してくるからな。ただ、問題は叔父さん達が婚約を持っていた件でエリゼが相当怒っていて、その怒りをリーゼアリアにまでぶつけないかちょっと心配なんだよな……」
「え………何でその件でエリゼが怒ったのかしら?」
複雑そうな表情で呟いたリィンのある言葉が気になったアリサは不思議そうな表情でリィンに訊ね
「うふふ、アリサお姉さん達にも以前エリゼお姉さんは幼い頃からリィンお兄さんの事を慕っていて、リィンお兄さんの件で両親がエレボニアの社交界から爪弾きにされた件に対してエレボニアの貴族達や皇族達に対して内心怒りを抱いていた話はしたでしょう?で、当然その怒りはリィンお兄さんの件で絶縁したリーゼアリアお姉さんの実家にも向けられているのよ。確か、婚約の件を提案した時その場に偶然帰省していたエリゼお姉さんも同席していて、シュバルツァー男爵夫妻が返事をする前にエリゼお姉さんが断って叔父夫婦を追い払ったって話でしょう?」
「はい………わたくし達はその場にいませんでしたが、後から聞いたテオ様達の話ですとテオ様達も初めて見る程の
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