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ONE PIECEを知らないエヴァンジェリン中将が原作を破壊するようです
第1章 ネオオハラ・イン・ブリザード
第1話 海軍の英雄に俺はなる!
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て教育してやるべきか。
◆
「どうした! もう終わりか! 海軍の英雄になるんだろッ!?」
「く、当たり前だ!」
どうみても自分と同い年くらいの少女にしかみえない。
ただわかるのは、この命の恩人の少女、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルがとんでもなく強いということだ。
聞けば、気づいたらこの無人島にいて、ずっと一人で暮らしてきたらしい。
笑いながら話してくれたが笑いごとではないと思う。
だが、この強さならサバイバルできて納得かもしれない。
中将クラスではないか、とエヴァンジェリンにはいったが、ひょっとしたら入隊前にちらりとみた大将相手でも戦えるのではないか。
「うおおおおおお!」
「まだまだだな、ボウヤ」
破れかぶれのパンチはあっさりとかわされ、気づいたら目の前に拳があった。
「ま、まいった」
神速の正拳突きを前に、震えが止まらない。
今朝みせてもらった光景を思い出す。
"感謝の正拳突き" だといって1万回の正拳突きをするという。
何かの冗談だと思って見学して、見てしまったのだ。
――音を置き去りにした正拳突き
気が付いたら涙していた。
己の自慢の拳骨など児戯ですらないと、自らを恥じた。
土下座して弟子にしてくれと頼み込んだのだが、渋る彼女にある条件を出された。
「ほら、勉強の時間だ」
「……へーい」
勉強は正直嫌いだ。
けれども、海軍の英雄になるために必要だと、師匠に言われてしまっては断れない。
それに、弟子入りするための条件なのだから逃げようがない。
聞けば、エヴァンジェリンは難破船に積み込まれていた本で独学したらしい。
強くて頭もいい。
それでこそ、海軍の英雄に相応しいそうだ。
正直強さだけでも昇進できると思っていたのだが、その自信は砕かれたばかりである。
ならば、素直に従おう、と思えるのはガープの長所といえた。
◇
「ハッ、ハッ、1万回ィ!」
「よし、いいぞ。よくやった」
「ははは、日没までに感謝の正拳突き1万回終えたぞおお!」
雄たけびを上げてぶっ倒れるガープ少年を見て思う。
――こいつは天才だ!
頼まれて稽古をつけてやったのだが、私がこのレベルになるまでに何年かかったと思ってやがる。
それが、2か月少しでこのレベルまで追いつきやがった。
さて、何年あるいは何十年で私のレベルに追いつくか。
末恐ろしくもあり、頼もしくもある。
勉強もみているのだが、こいつ頭の回転もよかった。
てっきり居眠りしたり逃げようとしたりするのかと思っていたが、強くなりたい、海軍の英雄になりたい。と
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