ペルソナ3
2068話
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終えると、レモンが口を離す。
「全く、本当に心配を掛けるんだから。……もっとも、そんなに心配はしていなかったんだけどね」
満面の笑みと共にそう告げるレモンを、俺もそっと抱きしめる。
「心配を掛けて悪いな」
「そうね。……全く。アクセルがいなくなってから、本当に色々とあったのよ?」
そう言い、レモンは笑みを浮かべる。
うん、どうやら俺が思っていたよりも色々とあったらしいな。
「……アクセル、その人を私達にもしっかりと紹介して貰える? 私と美鶴先輩なら、その人を紹介して貰える資格はあるわよね?」
後ろから聞こえてきたゆかりの声。
あー……考えてみれば、ゆかりの前で濃厚なキスシーンを見せてしまった訳か。
順平とか、他の連中もそうだが……うん、やっぱり色々とやりすぎだったか、という気がしないでもない。
ともあれ……
「こっちはレモン。まぁ……ゆかりが予想している通りだ。レモン、こっちは……」
「いいわ。ここは私から説明した方がいいでしょうし」
俺の言葉を遮り、ゆかりが1歩前に出る。
「レモンさん、ですか。私は岳羽ゆかり。アクセルの言うペルソナ世界の人間で……アクセルの恋人です」
「へぇ」
強気の視線でレモンを見ながら告げるゆかりだったが、レモンはそれに対して短く一言口にしただけだ。
「私は桐条美鶴。その……私も、アクセルの恋人の1人だ」
「なるほどね。……まぁ、この辺は予想通りといったところかしら。まぁ、新しい恋人が2人というのは、ちょっと驚いたけど」
「その、怒らないんですか?」
「何故?」
ゆかりの言葉に、レモンは心底不思議そうに告げる。
そんな態度に疑問を抱くゆかりだったが……
「あのね、アクセルの女好きは相当のものよ? 貴方もそれを承知の上で恋人になったんでしょ? これまで、こういうのは何度も経験してきているのよ。……いい? 断言しておくけど、アクセルはこれからも恋人を増やす事になるのは間違いないわ。それを受け入れる覚悟がないのであれば……アクセルは諦めた方がいいわね」
『諦めません!』
ゆかりと美鶴、2人の声が周囲に響く。
そんな2人を見て、レモンは嬉しそうに笑みを浮かべる。
「そう、それなら私からは何も言うことはないわ。……女好きだけど、アクセルの女を見る目は間違いなく1流よ。それは、私が……そして、貴方達が証明しているわ」
そう言い、レモンは艶然とした笑みを浮かべるのだった。
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