猫娘と明かされる秘密編
NO.050 帰ってきたヒーロースーツ
[1/3]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
『インゲニウム。奇跡の復活!』
その見出しが出久が個性で治した翌日には新聞の一面を飾っていた。
内容としては、
『今は逮捕されたもののあの巷を震え上がらせていたヒーロー殺し、ステインによって負わされた傷によって脊髄損傷による下半身麻痺になったインゲニウム=飯田天晴氏、先日に回復したと報告』
それによって当然各メディアのマスコミが騒ぎ始めていた。
誰が治した? どうやって治療した?
などと色々と憶測が飛び交っていて、特定しろ!という強迫観念に近いもので事情を知っているインゲニウムの家族達、病院の関係者などを強引に取材すると言ったいつも通りの汚い手法で次々と裏取りも済ませていって最終的にはとうとう出久の事がばれてしまった事に雄英高校の教師たちは頭を悩ませていた。
「………まさか、ここまで話が大きくなるなんてな」
許可を出した本人、相澤が目頭を揉みながら疲れた表情でそう語る。
オールマイトも同様のようで、
「これではオール・フォー・ワンに緑谷ガールの事をばらしたも同然の事になってしまいましたね……奴が生きているのなら私が負わせた傷も癒えていないだろうですし、傷を癒すためにも必ず緑谷ガールを手に入れようと躍起になるでしょう」
「やっぱり一番怖いのはメディアだよね。あの調べ上げるためにはなんでもする根性をできれば見習いたくはないね……」
校長はそれで午後に配布された号外の記事に書かれている『インゲニウムを治したのは雄英高校の一年、緑谷出久さん(15)』というプライバシーのカケラもない記事の内容に深いため息を吐く。
「あたしも口止めはしといたんだがね。どうせどこかの馬鹿がお金で揺すられたんだろうね……」
リカバリーガールも今回の件に関しては呆れる他ないと言った感じだ。
総じて関係者全員疲れた顔をしていた。
「相澤君。緑谷ガールは今どうしてます……?」
「そうですね。他のクラスの生徒がそれで緑谷の事を見学に来ている感じで緑谷本人は居心地悪そうにしていましたよ。
爆豪と、それに普通なら鎮め役の飯田が今回の件も絡んでいる事もあって、それでキレていまして1−A全員をグルにして他のクラスの生徒の視線から緑谷を守ろうとしていて収拾が現在つかない状態です。
…………まったく、期末テストが控えているってのに忌々しいですね」
そう毒づく相澤の気持ちも分からなくはない。
当分は出久に対しての突撃取材も多くなるだろうし、出久に関してはマスコミに巻き込まれないために特別に送り迎えを出そうという話が持ち上がっていた。
出久の善意の活動なのに汚い大人達に言葉巧みに利用されて潰されたくないというのが満場一致の回答であった。
それからマスコミが落ち着くまで2、3日くらいかかった
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ